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ゲームレビュー ボクラの九龍城

ゲームばっかりやってる人のメモ帳

アーマードコア6

【評価 /10】
9点



【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが魅力がありオススメ
4~5:不満が多いので人を選ぶ
0~3:残念


【良い点】
今のフロムが作るアクション寄りのアーマードコア


アーマードコアはダークソウルなどでおなじみフロムソフトウェアがプレイステーション初代の時代に始めたシリーズで今まで20作品くらい出ているのだが、PS3&XBOX360で発売したアーマードコアVを最後にシリーズが途絶えて10年が経過している。

そんなアーマードコアVのリリース時に入社半年の宣伝担当だった小倉康敬氏が、数年後のインタビューで「シリーズを終わらせるつもりはない。僕がなんとかします、気長にお待ちください。」と言ってからさらに時は流れ…執行役員に上り詰めて本作のプロデューサーを務め『SEKIRO』でリードゲームデザイナーを務めた山村勝氏と組んで(執念で?)復活した既に開発前からドラマ化しそうなファン待望の最新作となっている。

アーマードコアってどんなゲーム?
アクションRPG。主人公は人型機体を駆る傭兵のような存在で、様々な思惑を持つ人間と仕事をしながら金を稼いで機体を強化改造し、最終的に自分の選んだ道によって敵味方が変化し物語が分岐完結するというもの。

ちなみに自分は初代からアーマードコアをほぼ全シリーズ遊んでいるのだが、その渋い世界観やロボットが大好きなので自分だけの機体をくみ上げる遊びが大好きで対戦をやりこむ勢というよりはロールプレイしながら何周も遊んで分岐を楽しんだりしていた。基本的にリアルタイムで遊んでいたくらいなので間隔が空きすぎていて記憶があいまいな部分もあると思うがおかしな点があったらコメントなどで指摘して欲しい。

早い話「これって今までのアーマードコアファンは楽しめるの?」と聞かれた場合
ダメな人はいると思う。RPGよりかなりアクション寄りになったけど…近年のフロムゲー好きなら面白いよ。と答える

具体的に説明すると、
個人的にアーマードコアシリーズは『RPG>アクション』というイメージで、SEKIROだったりソウルシリーズのようなボスの動きを覚えてアクションを攻略しないと勝てないみたいなゲームではない。(そういうボスもアリーナに少数はいたが)結構粗いステージデザインで、基本相手を射程外から圧倒できる武器を投入してステージを使ってハメたり、弾代を貯めて赤字承知でごり押しするなど、アクションの腕以外の戦略や準備で解決する要素が多いイメージだった。

では本作は?近年のフロムゲーに近いスタンスで、シンボリックなボスの大半は相手のアクションをしっかり覚えて攻略するシビアなアクションゲームになっている。そこ自体はどうあっても揺るがないのだが、特にしんどい序盤を乗り越えると救済処置のような武器なども多く登場し、ある程度おおらかに遊ぶことが出来る。

自分自身は元々フロムの死にゲーアクションが大好きな人間なので、ゲームジャンルが地球防衛軍みたいな緩いアクションRPGから、死にゲーにカテゴリが変わったという感じで、現代の最高のグラフィックで描かれる世界観やアート、ストーリーの構成など、従来のシリーズを感じさせる素晴らしいものだし、近年のオープンワールドでありったけ遊びを詰め込みましたってタイプじゃなく、基本は戦闘を繰り返しながら成長して進め行くような一本道のシンプルなゲームデザインなので、とても遊びやすく気に入っている。ちなみに3周まではシナリオの要素があるらしい。

従来のファンに進めるときは念入りな説明が必要だが、難しいが負けた理由に納得が出来る素晴らしいクオリティのアクションで、乗り越えたときに強い達成感を感じさせるフロムゲーらしい内容で個人的にはとても満足している。



【不満点】
特に序盤の難易度がやりすぎている


実はこのゲームはある程度プレイを進める事で、初心者救済的な強い武器も出て来て従来のアーマードコアの遊び心地に近い感覚に寄っていくので、最初からEP1クリア辺りまでの序盤がやりすぎている感覚。

いまや世界のフロム新作という感じで、今までアーマードコアをやってことない多くの新規ファンがつく作品になると思うが、往年のファンの中には「ここまでのアクションはしたくない」「ついて行きたいけどどうしても無理だ…」って人が出てくるだろうなと感じていて、このために数年ぶりにゲーム機を買ってウッキウキで遊んでいるおっさん達が地獄に落とされているであろう事を想像すると、序盤は間口が広いバランスで、やりこんで行くほど難易度が上がっていくような形に出来なかったかなあ…と思ったりする。

とはいえ彼らの信じるものが今のフロムを築いているのだから正解なんだとは思っている。
ただ、ふるい落とされた顔も知らぬ旧友達と一緒に楽しめたら良かったなと。




【結論】
〇おすすめする人
・難易度の高いアクションが好き
・近年のフロムゲーアクションが好き
・シンプルなクリア型ゲームがやりたい

×おすすめ出来ない人
・従来のアーマードコアがやりたい人
・難易度が高いアクションがしたくない
・対戦ではなくVのようなオンライン協力プレイがやりたい人





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  1. 2023/09/11(月) 21:25:16|
  2.  ├PlayStation 5
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

レムナント2

【評価 /10】
8点



【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが魅力がありオススメ
4~5:不満が多いので人を選ぶ
0~3:残念


【良い点】
野心的で光る部分が粗さを凌駕する死にゲーTPSアクション


これって結局どんなゲームなの?と聞かれると
『デスティニーみたいなシューターRPG+ダークソウルみたいな死にゲー』みたいなゲーム。

前作レムナントフロムジアッシュからの2作目となり、前作の良さも悪さもそのまま引き継いでパワーアップさせたような作品となっている。バグとか粗いバランスとかいろいろ文句が言いたい部分はあるが、おもしろいからやってしまうみたいベセスダのフォールアウト3みたいなゲームなので、多少の不満点に目をつぶっても意欲的な作品がやりたい人には強くオススメする。

基本は銃による攻撃が基本となっていて、クラスによる固有の能力で索敵、回復、攻撃、召喚、ステルスなど様々なスキルが使える。さらにそのクラスを二つ組み合わせたり多彩な装備とアクセサリー効果を組み合わせてビルドを組み上げるのがとても楽しい。マルチプレイも手軽に出来るのでソロ専門の人でもいろんなプレイヤーの世界に行って育成が可能。


ゲームボリューム


ブラッドボーンみたいな汚染された中世ヨーロッパみたいな世界、荒廃した未来、巨大な虫が支配するジャングルなど多彩なマップとバリエーション豊かな敵が登場するので、一つのゲームでいろんな世界を渡り歩いている感覚がとても良い。さらにその世界が生成型になっていて同じエリアでもプレイヤーによった形やボスの内容が異なるなどとてもゴージャズな作りになっている。周回で飽きないくらいのボリュームが実現している。

武器やクラス、装備との組み合わせのシナジー効果などが非常にバリエーション豊かでビルド育成が楽しい。この手のゲームに最も重要な部分を満たしている。とはいえ、手に入れる手段が普通に遊んでいて見つけるのが難しすぎるという不満もあるのだが・・・


ギミック多彩な謎解きやボス


各ステージにバリエーション豊かな謎解きやボス戦があり、デスティニーのレイドやFF14などがイメージに近く、ギミックを看破して倒すのが楽しい。バランスは悪いと感じる部分が多いのだが、いろんな刺激を与えてくれて単調さがなかったのはとても良かった。人によってはこういうのはめんどくさいただ殴って殺すがいいという好みが分かれるポイント。



【不満点】
アクションのクオリティとバグ


同じ死にゲーのフロムソフトや仁王などを基準に考えると、クオリティは低い。
面白い事をしよう!という気概は感じるのだが、細かな敵の攻撃判定、ダメージバランス、ギミック難易度など結構大味でストレスを感じてしまう。
その他、進行不能やフレンドを一回解除しないとフレンドリストに出てこないなどクリティカルバグがポンポン出てくる。一応どれも回避策があるのでなんとかなるのだが、粗い作りであることはたしか。


他人の世界を荒らせる


マルチプレイで一回の挑戦で失敗すると〇〇が取れないみたいなイベントでわざと負けたりボス戦を不利なタイミングで始めたりなどの荒らし行為が意図的でも無意識でも出来てしまう。(一応他人の世界を探してとりなおすとかソロモードで取り直すみたいな救済はある)


ストーリーが入ってこない


複雑なストーリーなのでローカライズは非常に難しいと思うがローカライズはもう一つのクオリティ。

【結論】
〇おすすめする人
・前作レムナントフロムジアッシュが好き
・死にゲー、ソウルライクゲームが好き。多少理不尽でも良い
・複雑でも攻略のやりごたえがあるゲームがやりたい
・友達と協力して難しいゲームがやりたい

×おすすめ出来ない人
・アクションの要求値が高く難しいゲームが嫌い
・攻略を調べないと武器が取れない職業が増えないみたいな要素が苦手
・バグや不親切さにイライラしちゃう人






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  1. 2023/08/24(木) 21:53:21|
  2.  ├PlayStation 5
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  4. | コメント:0

スターウォーズジェダイサバイバー

【評価 /10】
8点


【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが魅力がありオススメ
4~5:不満が多いので人を選ぶ
0~3:残念


【良い点】
オススメと強く言えるシリーズの未来を明るくした続編


前作はスターウォーズをソウルライクにした良質アクションで個人的に好みだったのだが、もう一つ物足りなさを感じる作品でスターウォーズが本当に好きな人ならおススメだよという声小さめでオススメする作品だったが、本作で確実にファンなら遊んで欲しいゲームと言えるようになった。

やはり大きな評価点としては全体のボリューム感やバラエティの豊富さ。
オープンワールドになった惑星を自由に探索が出来、それぞれの星固有の乗り物や、クリーチャーなども出てくる。

バトル部分ではジェダイとして一人前になった…どころかシリーズ全体で見てもかなりの実力者になった主人公がダースモールのようなダブルブレードや、アソーカのような二刀流、ブラスターとライトセイバーを同時に使うスタンス、カイロレンのようなクロスブレードなど、シリーズに登場する様々なスタンスを使いこなすためそれに付随した多彩なアクションを切り替えて楽しむことが出来るのはかなり大きい進化。

前作からそうだがライトセーバーで大量に飛んでくる敵のブラスターを跳ね返したり、ドロイドを真っ二つに両断したり、フォースを使って敵をドローして切り伏せるなどのジェダイムーブがスタイリッシュにできるのはこのゲームでしか満たせない欲求。

前作から5年が経過し、帝国と戦う事を決意した主人公にさらなる試練が訪れ、シリーズファンにはたまらないサプライズなどもあり最後まで夢中でシナリオを楽しむことが出来た。これ自体ドラマにしても人気が出そうなほどにキャラクターも魅力的。ストーリーはちゃんとサーガに組み込まれたものらしいのでドラマなどにカメオ出演しないかな~と楽しみにしている。

衣装やライトセイバーのカスタムも充実していてハンソロっぽくしたジェダイとか王道のオビワンスタイルなど自由に変えることが出来るのも楽しいポイント。

前作を遊んでいる人はもちろんスターウォーズファンには絶対にやって欲しい作品。


【不満点】
ソウルライクに習うのはバトルだけで良い気がする


ベースをダークソウルにそっている本シリーズ。死ぬと経験値を落としてしまうとか、かがり火でパラメーターを振るみたいな部分もコピーしているのだが、敗北した時にかがり火に戻るという概念が移動の手間を感じるだけで無駄に感じるし、経験値を落とす緊張感みたいなものがそれほど上手くデザイン出来ていないし、いろんなスタンスを使うのにこのルートをとるとこっちが取れないみたいなバランスもあまり意味がないので全部解放して自由に遊べた方が面白い感覚の方が強い。バトルの感覚はそのままでいいので、様々な点でソウルシリーズのルールから解き放った方が面白くなりそうに感じる。




【結論】
〇おすすめする人
・スターウォーズファン ジェダイになりたい人
・前作ジェダイフォールンオーダーが面白かった人
・ソウルライク剣劇が好き

×おすすめ出来ない人
・難易度の高いアクションが苦手

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  1. 2023/08/23(水) 21:23:17|
  2.  ├PlayStation 5
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  4. | コメント:0

ディアブロ4

【評価 /10】
9点




【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが魅力がありオススメ
4~5:不満が多いので人を選ぶ
0~3:残念


【良い点】
シリーズの良い所どりをしたバランスの良い作品


「本作はディアブロなのか?」
そんなのタイトルにそう書いてあるんだから当たり前でしょ?と言われそうだが、ディアブロ3がローンチした時は「こんなのディアブロじゃない」と言われて大騒ぎになった歴史があるので、それを知っている人達に伝えたい。

ディアブロ初代の暗さダークファンタジー感、ディアブロ2の奥深いビルド、ディアブロ3の手軽さとアクション性。
それらの良い所どりをして組み合わせたのが本作ディアブロ4という感じ。

ハクスラの始祖と呼ばれる本シリーズは25年以上の長い歴史を持ちナンバリングごとに数千時間を投じて遊んだ強い思い入れを持つファンが多いので新しい事するのにも非常に大きな波が立つタイトル。ちなみに自分はディアブロを初代からやりこんでいて特に1と2はかなり好き。2は全てのゲームの中でTOP5に入れるほど崇拝している。3がリリースされた時はコントローラーで遊べる手軽さは嬉しかったものの、ビルドのやりこみの物足りなさを感じていた人間である。

そんな自分でも、奥深い厳選は2には及ばないがミスったら全てやり直しみたいなしんどいストレス部分はないので、絶妙なバランスというか、各ナンバリングの長所をうまくまとめた非常にバランスの良い「俺が欲しいディアブロはこれ」と言えるものだった。目新しさは少ないが、夢中で遊んでいる時間が面白さを証明している。


ストーリー

本作は3のその後のストーリーを描いており、はじまりから終わりまでが、サンクチュアリを作った神話の存在であるリリスを中心に描かれているのだが、単独でわかりやすく完結したシナリオになっているので良かった。さらにローカライズは非常によく豪華声優を使って隅々まで作りこまれている。


アップデート


3も時間をかけてどんどんいいゲームになっていったのでディアブロ4も手厚いアップデートやDLCなどもあると思うので今後の期待したい。



【不満点】
オープンワールド


本作の売りになっているオープンワールド化という点については、良い部分よりも目的までの無駄な移動を増やしている部分でストレスを感じる点の方が大きかった感覚がある。ディアブロイモータルで既に実現したものを危なげなく入れているような感覚で新規性を感じないという点もある。

特にナイトメアダンジョンで直接飛べないのはかなり面倒だった(パッチで修正済み)


インベントリ管理


インベントリが小さいので整理整頓の時間が多いと感じる。宝石で埋め尽くされて整理が面倒なのが特にしんどい(パッチで修正)


ナーフ調整


強すぎるクラスがいたり、美味すぎるダンジョンがあったりと問題なのは理解できるのだが、
面白いと思って遊んでいる人を減らすだけのつまらない調整がガンガン行われている。
ベータテストはなんだったのか?というくらいとんでもない値でのナーフが多く、適当に実装して派手に調整をしていっている感覚くらいの粗さを感じる。そもそも慎重に実装して欲しいという話だが、引きかえに面白さを提示してるかが本当に大事で今はそれが出来ている感覚が薄い。面白さを保ちつつもっと楽しくなるようなバフ調整を基本スタンスにして欲しい。




テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/08/01(火) 21:23:55|
  2.  ├PlayStation 5
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ファイナルファンタジー16

【評価 /10】
8点



【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが魅力がありオススメ
4~5:不満が多いので人を選ぶ
0~3:残念


【良い点】
幅広い人が楽しめるアクションRPGの新しい定義


現在世界でナンバーワンのMMORPGに君臨している『新生ファイナルファンタジー14』を運営しているスタッフが平行開発したファイナルファンタジー7年ぶりのナンバリング作品。キングダムハーツのスタッフや、ニーアオートマタのプラチナゲームズも開発に協力したことで話題になっていた。

自分は現役でFF14をプレイしている人間なので、吉田直樹氏を始めとする第三開発事業部の事を個人的に心から信頼かつ尊敬していたので、正直彼らが作るファイナルファンタジーなら絵作り、シナリオ、音楽、すべてにおいて間違いないと何の心配もしていなかったのた。いまや多くのゲーム会社がマネしているPLL(プロデューサーライブレター)という形でユーザーとの距離を縮めて一緒にゲームを作っていく雰囲気を重視していて、一人よがりなゲームを作る人達ではなく、誰に届けるのか?という狙ったターゲットに向かって狙って成功するゲームを作ることが出来る人達という印象。

では、本作はファイナルファンタジーナンバリングという看板を背負って開発した事でどうだったのか?

より一層彼らのバランス感覚の良さと、FFの看板を背負う苦悩も垣間見えた作品だった。

本作は明確にライトユーザーを置き去りにしないというコンセプトと「シナリオドリブン」という言葉をインタビューで発している通り一貫したシナリオに軸を置いた作品になっており、その他の要素を簡略化するなどしているのが特徴。これが良し悪し好みが分かれる部分がある賛否両論の作品になっていると思う。

どういう人にオススメか?と言えば、ファイナルファンタジーならば!と久しぶりにPS5ごと買ってゲームを遊んだ人達をメインターゲットにしているゲームで「アクションじゃ難しいかも…」と尻込みしている人は全く心配する必要がなく、誰でも遊びやすいオススメ出来る作品になっていると思う。

では、どういう人が否定的な意見にカテゴリされるかと言えば、ゲームをやり慣れている人、ハードなゲーマーやもっと遊びを求めている人にとっては物足りない部分が多くあるゲームと言えると思う。ファイナルファンタジーは過去作品もシナリオがメインの1、4、9や、システムがメインの3、5、12など、方向性が分かれていると思うがFF16は確実にシナリオドリブンという通り前者よりになっている印象。以下細かく話していく。

とはいえフロム信者の自分は戦闘はとても面白かったし、大きな話で今後ゲームの難易度を語る上での基準としてFF16は名前が頻繁に挙がるタイトルになるのではないか?と思っている。


バトルの操作性に関しては完璧というレベル。デビルメイクライの鈴木良太さんが参加しているということからどんな本格アクションになるんだ?と少々恐れていたがなんのその、そこは吉田さんがしっかり手綱を握っていてカジュアルな遊びやすさを重視していた。

簡単な操作や難易度だが、かっこよく操作をしている感覚を与える演出や上達感を感じさせる仕組みを丁寧に積み上げて構成されている。良い仕組みとして、FF11以来のマジックバーストという攻撃の合間に魔法ボタンを挟むことでより火力が出る仕組みがあるのだが、やらなきゃいけないというほどではなくプレイヤーがなんとなくうまくやっていると感じさせる素晴らしい仕組みでアクションが単調に感じず楽しむことが出来る。

回避についてもSEKIROのようにこの場合はジャンプじゃなきゃダメみたいのもほとんどなく、すべての攻撃に回避をタイミングよく合わせておけばお手軽にアドバンテージが取れるもので、今年出たウォーロンが頭をよぎるのだが、より遊びやすくしたような印象。バランスについても被弾しても死にゲーのようなバランスではなく回復アイテムを使う事で無理しなければほとんど死ぬことがない。

雑魚戦は無駄に堅くて退屈な時があるが、ボス戦はほぼ全て遊びが異なっていてかなりボリューミーで面白かった。

「そもそもFFでアクションしたくねーんだよ」そんなお客様。問題ございません。

FF16ならではというところで、本作はイージーノーマルというような難易度が存在せずに、アクセサリーの着脱を細かく調整することでアクションを簡易化する仕組みが素晴らしいと思った。ボタン一つ連打で魅せプレイしてくれたり、回避を勝手にしてくれたり、ポーションをピンチで飲んでくれたりと細かく調整できる。上手いプレイヤーも装備を調整して楽が出来るのでだるいときは回避はお任せなんてプレイも出来る。「それイージーで良くない?」と思うだろうが、負けたときにお前下手だからイージーにする?といわれるの不快じゃない?という感性が素晴らしいなと。デビルメイクライのような頑張って勝ったのに評価Eって言われる部分も排除していてそういうゲーマーの心理やプレイ度を考慮しているあたり、プレイヤーとしてゲームをやっている人間らしい発想で素晴らしいバランス感だなと感心した。

逆にクリア後にファイナルファンタジーチャレンジというやりこみ要素や寄り道でリスキーモブという強力な敵を戦うチャレンジなどもある。

繰り返しになるが、それほど難しいコンボやアクションが出来ないと勝てないというゲームではないので、あくまでプレイヤーが高度なコンボを決めるのは趣味の領域になっていて、適当操作でド派手な大技をぶっぱなしながら自己満足でコンボを決めて楽しむことが出来るハードルの低さはお手軽で良い。これは今回のターゲットを思うと大正解だと思う。

FF16の戦闘は幅広い範囲の人を楽しませる絶妙なデザインで特質して良かった。


演出の数々

召喚獣戦をはじめとするバトル演出は最高!これぞFFという感じのJRPG最高峰のグラフィックとド派手な演出に胸躍る。
戦闘中のバトルエフェクトも簡単な操作でド派手な演出を楽しめるようなものでアクションバトルにマッチしていて素晴らしい。

ムービーや会話シーンでは表情豊かに演出され感情表現の細かさに驚き圧倒される。
ドラマをより引き立てる事に成功していた。もはや映画がという例えではなくそのままの意味になっている。

祖堅さんの作るBGMもFF14同様に素晴らしく、今回画面に映るシーンにあわせて音楽が鳴るというAI?か何かで演出する仕組みが入っていたそうで人によって音楽が入るタイミングなどが異なっていたそうだが(謎技術)とにかくどのシーンも音楽がマッチしていて素晴らしかった。サントラも即購入。



【不満点】
前半のテンポ


前廣和豊さんのシナリオは大好きでFF14では涙を流すほどに胸を打たれて忘れられないようなシーンやセリフがたくさんある。本作16はどうか?いわれるとキャラクターは良かったと思うし、良いシーンもあるのだが、全体の構成や与えるテンポの悪さを感じて個人的にマイナスが大きかったように思う。

特に前半のゲームテンポの遅さ。アクションの拡張も含めて序盤が本当に緩やかで、シナリオドリブンの影響もあるが、具体的には10時間くらいアクションも増えて行かないし話もだらっとしていてサブクエも世界の差別話ばかりで退屈な時間が長い。

だが、ある程度進めていくとサブクエストにキャラクター一人一人を深く落とし込むような表現もあって特に終盤畳みかけるようにそれが詰め込まれているのだが、もっとバランスよくこれを構成できれば印象が違ったかもと感じた。このゲームは深くやっていくほど世界やキャラ好きになっていくし、面白くなっていくので前半で折れた人はぜひもう少し頑張ってやってみて欲しい。

ちなみに自分が好きなキャラはガブ、バイロンおじさん、トルガルなどサブキャラが多い。


フィールドの探索や成長収集などRPGらしい遊びが薄い


ジョブ、マテリア、装備というような育成や収集に関わる要素が本作はかなり簡略化されている。
武器、防具に特殊効果がなくステータスのみ。アクセサリーに特殊効果がついていてこちらにはビルド的要素があるのだが、こちらはマニアックな内容でそんなに細かく入れ替えるようなものではない。バーサーカーリングというつけるだけで回避がド派手になるアクセがあるのだがこういうのはもっと増やして欲しかった。

今回オープンワールドではない。その代わり密度が濃いマップなのか?というと全然そんなことはない。でかいマップに遊びがあまりないわりにファストトラベルがでかく刻まれていて無意味な移動というと聞こえがが悪いが景色を見るくらいしか楽しみがない移動が多い。道なりにシナリオや濃いドラマが展開するとか、ダンジョンを見つけてそこに強い装備があった!とかこの装備を手に入れたからこの素材を集めて装備を作成してシナジーを発生させよう!とかもう少しRPGらしい遊びが欲しい。

コンセプトが対極だと思うのでしょうがないのだが、最近ティアキンやディアブロというストーリーより遊びを重視するゲームをさんざんやっているので余計に感じてしまった。


オリジナリティ


FFらしさとは何か?FFとは毎回形を変えるもので、「新しい挑戦をする事がFFである」ともいえるのだが、じゃあFF16って新しい大きな挑戦を実現したのか?と言えば、良い点で言った通りプレイヤーの幅を広げるという点での施策は新しい。総じて合格点は確実に超えている作品なのだが、15の延長にあるものという感覚もしているのでそこもはっきりそうだ!と言い切れない感覚。

多くの人を取りに行った事で、FF3のジョブ、FF12ガンビット、FF13オプティマ、尖ったオリジナリティみたいな部分での大きなチャレンジはしていないが、先ほど言った通り多くのユーザーを取りに行くアクションの基準は作ったと思う。

斬新さを目指さないという判断をしなかった結果なので彼らは何も間違っていないが、世の中でみればFF7Rのウェイトアクションのが個性的になっていてFF16の方がむしろ汎用的になったとも言える。新しいものを生み出せる開発チームだと思うので今後が楽しみ。




テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/07/21(金) 21:52:14|
  2.  ├PlayStation 5
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  4. | コメント:0

バイオハザード RE:4

【評価 /10】
8点


【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが十分遊べる
4~5:不満が多いのでオススメしづらい
0~3:残念


【良い点】
TPSの傑作、上質リメイクで復活!


バイオハザードTPS転機のタイトルかつ、その後TPSタイプのタイトルに多大なる影響を与えた傑作バイオハザード4のリメイク作品。2.3に続くREシリーズのフルリメイク3作目で、本作も多くの新規要素や変更がされ、ストーリーも再構築されている。

グラフィックは大幅進化しているとはいえ、RE2に比べると原作がゲームキューブ時代というのもあってそれほど激しい差のあるリメイクではなかったり昨今のバイオハザードヴィレッジなどを遊んだ直後なので驚きのようなものはないが非常にクオリティが高い。

ナイフパリィでアクション性向上
本作の特徴として一番大きいのはナイフによるパリィとナイフの耐久管理。
相手の物理攻撃やボウガンのような飛び道具をジャストタイミングでL1ボタンを押す事ではじいてチャンスを作る事が出来る。
これによって走って距離をとって頭を撃ち蹴る以外の選択肢として近づかれた状態で仁王立ちして対応が可能になった。
とはいえ、スタンロッドや溶解液、投げや即死攻撃等は捌けないのでパリィで全て何とかなるという事はないのだが、4が持つ面倒な部分やストレスを大胆に解消していた印象。「これバイオか?」と思っちゃうような部分もあるがアクションゲームとしては素直に面白くなっている。

今回クラフト要素があって携行品や弾を自分で選択して作ったりできるので、改造した武器に合わせて装備や薬を作ってアイテム残数をやりくりしながら遊ぶバイオらしい部分はとても楽しい。

ストーリーは大胆にカットされているパートがあるものの、一部キャラクターが掘り下げて表現されてドラマ部分は強化している。
日本語ボイスで完全吹き替えしているのも嬉しい。(武器商品が千葉繁さんなのは最高だった)

チャームという概念が追加され、3枠装備することでアイテムやクラフトの効果を上昇させたり出来、それを収集する遊びもある。

マップにアイテムの位置が表示されるので取り逃しなどもやりづらく遊びやすい。

やりこみ要素も豊富で周回プレイはたっぷり楽しめそう。


【不満点】
特別悪い所は少ないが…

目立ってここが悪い!という部分はないのだが、アクション性が向上した事により主人公が強すぎて一層ホラーゲーム感が薄れている。ずっとマーセナリーズをやっているような感覚があるほどにバトルが中心。(元々4ってそういう寄りなんだけどより一層)
アクションゲームとして面白いけどこれバイオだっけ?みたいな感覚が強めに感じる。

テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/04/03(月) 21:47:10|
  2.  ├PlayStation 5
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Wo Long Fallen Dynasty(ウォーロン フォールン ダイナスティ)

【評価 /10】
8点


【評価のざっくりした基準】
10:神ゲー
9:良作の一線を超える
8:良作
6~7:問題はあるが十分遊べる
4~5:不満が多いのでオススメしづらい
0~3:残念


【良い点】
ウォーロン依存症になりそう?圧倒的「化勁」の爽快感


仁王を開発したTeam NINJAの新作。買う前のイメージはざっくり三国志版仁王?なイメージのタイトルなわけだが、実際は結構違った。仁王2は装備の種類、豊富なアクション、装備の効果などかなりボリューミーで悪く言えば複雑な印象があったのだが、本作は心機一転コンパクトに整理しており、システムや操作を大幅に簡略化。仁王のようなハクスラ要素はあるのだが、比重的にかなりアクションの爽快感に特化しており安易な仁王のコピーというゲームでは全くない。

ウォーロンの肝「化勁(かけい)」
化勁ってなんやねん?シンプルに言うとパリィ。
敵の攻撃に合わせてタイミングよくボタンを押すと無傷かつ攻撃のアドバンテージをとれる。SEKIROの防御に徹することでチャンスが出来る思想。「そんなの他所のゲームもあるじゃん」と思うかもしれないが、他のゲームと何が違うのか?というと、ここに異常に特化している点。ウォーロンをやったら今後アクションゲームをやるたびに物足りなくなりそうなほどの異常な気持ちよさを実現している。

SEKIROを始め、多くのゲームはパリィしつつもこの赤い予兆攻撃だけは回避しろってのがよくあるが、本作は近距離はもちろん、弓やゲロみたいな遠距離攻撃、赤い予兆の大技ほぼ全ての攻撃を化勁することが出来る。赤=避けろではなく、大きなピンチだが化勁を決めれば大チャンスとなるので頑張って化勁を決めろ!となる。敵の予兆は過剰なほどに大きく、受付もおおらかで比較的決めやすい。敵には必ず大きく赤く光る予兆攻撃があってそこを化勁すると大きな隙を作ることが出来る。何より演出が最高に気持ちいいので上達してくると相手の連続攻撃を完封して自分の技術に酔いしれる事が出来る。


士気ランクによる難易度コントロール


と言っても難しいでしょ?と聞かれると、さすがに簡単なゲームではないのだが、難易度を下げる要素がたくさんある。

その中でも本作だけの特徴として士気ランクというものがある。
プレイヤーとステージにいる敵全てに「士気ランク」というレベル以外のパラメーターがあってシンプルに言うと自分が士気ランク1の時に3の敵に挑むと不利という感じ。(FF11のとてつよ的概念)この士気ランクは敵を倒したり、ステージ内に旗を立てられる場所が複数あって発見して制圧し旗を立てるとことで上昇する。逆に倒されたり、相手の大技を食らうと士気ランクを相手に奪われたりもする。何言ってるかわからないかもしれないが、ざっくり言うとじっくりマップ探索すると雑魚もボスも楽になるという仕組みでアクションが苦手な人ほどじっくり探索して士気ランクを上げ、装備を整え、レベルを上げたらかなり遊びやすくなる。

あと操作的な部分でも、本作は防御が非常に強力で、防御をいれながら化勁を狙うという事を意識すると大抵の敵を対処できるので、かなり遊びやすいゲームだと思っている。あとはマルチプレイが手軽に出来るので、野良&フレンドと挑んだらかなりぬるくなるのでそれで手軽に楽しむのも良いと思う。

世の中のアクションゲームと比較しても爽快なパリィゲームとして一線を画しているのでSEKIROで心が折れた人にぜひ遊んで見て欲しい。



【不満点】
ボリューム、ストーリーが薄い

メインストーリーを直進すると15時間、全クエスト制覇で20時間~25時間。もちろん仁王のようなクリア後遊びなどもあるので2周目はクリア後の難易度以上で2周目限定のレアリティの装備を狙っていく。大体仁王初代くらいのボリュームはあるイメージ感なので決して極小というわけではないのだが、クエストもクリーチャーの種類も装備の種類もボリュームが少ないと感じる。仁王2は1を踏まえていたので、シリーズファンが立て続けに買ったら凄まじいボリューム感だったのだが、今回仕切り直しなのでその印象から比べると余計に感じてしまうと思う。

ストーリーは三国志で言えばこれから3国が立ち戦うという始まるという序盤の大きな戦である「官渡の戦い」までなので、丁寧に描いてくれるのは嬉しいのだが、三国志のストーリーを見たいという自分としても「え?そこまでなの?」という印象を受けた。ちなみに有料DLCを3回配信して年内に荊州平定あたりまでを描く予定らしい。2で赤壁とか五丈原までかな?という感じ。

一番の不満点としてはストーリーの内容自体も全体的に薄味で主要キャラも紹介程度で人物像を表現する時間がほとんどない。ウォーロンの世界の三国志ではこんな人物なんだ…というような驚きも呂布以外はないのでストーリー部分はおまけ程度舞台装置という感じがして残念。



テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/03/20(月) 21:52:58|
  2.  ├PlayStation 5
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ホグワーツレガシー

【評価 /10】
8点


【○】
■ハリーポッター愛に溢れた完成度の高いオープンワールドRPG
斬新さはないがやるべきことをやったという感じの非常に丁寧に作られたオープンワールドRPG。
正直買う前はここまでのクオリティのものが出てくるとは思ってなくて驚かされた。
ハリーポッターファンには感涙ものな作りこみで、映画くらいしか見てない自分でも終始楽しめたし
ウィッチャー3やオリジンズ以降のRPGよりのアサシンクリードシリーズなどが好きな人にも強くおススメしたい。

・愛に溢れたオープンワールド
何はともあれ最高なのはホグワーツ学園内。このゲームを作った人達がどれだけハリーポッターを好きなのかをひしひしと感じる。飾ってある全ての絵が動いて雑談したり演奏したり、謎解きをする事で開く隠し部屋があったり、急に喧嘩をはじめる飾り鎧などあげだすときりがない。細かい所まで驚異的に作りこまれていて感動する。これは作れと言われて作れるのではない創作者の熱意と開発環境がかみあった奇跡のような作品だと思う。今後この開発が作るゲームが楽しみになった。

・アクション性の高いカウンターバトル
アサシンクリードをベースに持ちアーカムシリーズ、スパイダーマンシリーズ、ウィッチャーシリーズなどにも継承されているような
頭の上に出る敵の攻撃予兆を見切ってタイミングよくカウンターを決めたり、
赤色の予兆攻撃はガード出来ないので回避で捌くというようなよくあるやりごたえのある3Dアクションバトルをベースにしている。

さらに敵に色のついたバリアーが貼られてその色にあった系統の魔法を使って破壊するという概念があったり
魔法にもかなりの種類があって相手を浮かせて動けない間に攻撃したり、相手を爆弾にかえて敵の集団に投げ込んだりと様々なことが出来るのでプレイヤーがこういうコンボはどうだろう?と組みあわせを考えてクリエイティブに戦うことが出来る。

・謎解き
ホグワーツ内を中心に数々の魔法を駆使して謎解きをして隠し部屋を発見したり宝を手に入れていくのだが、
レールにハマった箱を動かすようなものとは違ってブロックを浮かせて好きな場所につんで道を作ったりと想像力を駆使するものが多くとても楽しい。

・BGM
サウンド回りは物凄く良かった。ハリーポッターの世界観にばっちりあった素晴らしいサウンドトラック。
環境BGMからドラマへのつなぎなどもとても良く感心した。


【×】
■ストーリーは残念
結論、世界観や舞台装置はばっちりだか、ドラマの部分は総じて弱かった。

設定はハリーポッターの100年前の物語。主人公はホグワーツでは珍しい5年生から編入する特例の生徒で古代呪文が見える不思議な力のせいで大きな物語に巻き込まれていくという設定。登場するキャラクター達は全てオリジナル、ハリーの時代とは比較にならないほど学生のモラルが高く魅力的な子が多い。ハリー時代のキャラクターと同一人物は出てこないが名高い名家の人物などが複数登場するのでファンは楽しめると思う。

悪かった点について
具体的にはメインストーリーやクエスト全体的なドラマの弱さ、キャラクター達の掘り下げ不足。
先生達は個性的で冒頭の印象は良かったのだが、その後ほとんど掘り下げはなく、どうでもいいおつかいクエストを減らしてでもこの登場人物一人一人の魅力を掘り下げるようなクエストを作ったほうが良かったかなと…大半のキャラが薄味で終わってしまったのは残念だった。ポケモンSVをやって影響もあるがもっと授業をしっかり受けたいなという欲求。テストを受けて補修や落第があるとか…

主人公はドラクエタイプで、相槌を打つだけの存在になってる印象。小さい選択肢はあるがほとんど分岐はない。プレイヤーの自由な選択をやるなら分岐を徹底的に作れないと主人公はリアクションするだけの薄い存在になってしまいがちでそれを地で行ってしまった感じがする。

それによってうまく人格を乗せられていないような感じで
俺の主人公の印象は八方美人の気分屋で、密猟者を殺す度に動物を狩る密猟者はごみ同然みたいなコメントをする仙水忍、ケンシロウメンタルなのはとがりがあってちょっと笑えるのだがなーんかずっとこいつは俺じゃないなとかこいつは一体何考えてんだって思いながら遊んでいた。

基本メインもサブクエストもほぼ一本道で結果の選択でセリフが変わるくらいのものがほとんどなので、細かな選択分岐や人格を感じるリアクションなどをしっかり作ってそれに見合ったドラマの流れがしっかり分岐していけば最高だった。
プレイヤーの選択によってもっと気持ちや考え方を深く描写して欲しかった。ざっくり言うとウィッチャー3にして欲しかったって話なんだけど

普段いい人だけど、各村の家でもの盗んで、密猟者が虐殺して、
ゲームの時代でも御法度な許されざる呪文をお構いなしに撃ちまくっても
「それはそれ」ってなってるんでもったいない。
スカイリムみたいにちゃんと罪に問われたりヴォルデモートよりやばいやつになってアズカバンに入れられたりと
闇の魔法使いになっていくルートとか大きくあっても面白そうだなーと

スリザリンのメインキャラふたりが好きでそのクエストは良かったと思うのだが、その他全般がもう一つな内容だった。
まずローカライズについては素晴らしい。完全吹き替えかつ、口の動きも日本語に合わせていて完璧だった。


■外のロケーションの遊びが繰り返し
ホグワーツの外は盗賊のキャンプか謎解き洞窟で敵のパターンはそれほど多くない。
どうしてもかさましや繰り返しに感じる部分はある。


■快適性にちと不満
エリアチェンジで読み込む
装備売却が頻繁すぎてだるい



【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念

テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/03/03(金) 21:34:03|
  2.  ├PlayStation 5
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ワンピースオデッセイ

【評価 /10】
5点


【○】
■グラフィック
アニメっぽい絵作りもいいし、技演出がとにかくかっこよくボリュームもたくさんあったり、ドラマムービーが良く作られたりとクオリティが高い。巨大なアラバスタやウォーターセブンの街を再現したり、NPCや敵キャラクターもワンピースっぽいデザインで良かった。キャラクターはぼったちだと少し不気味だったりリップシンクがとれてなくて違和感がはあったりと気になる部分もちらほらあるが良い部分の方が多かった。


■戦闘と成長
単調だが無難な作り。
ドラクエ11の開発にもかかわった株式会社イルカが開発しており、ワンピースの大半のゲームはアクションだが本作はまさかのコマンドバトルRPGになっている。3すくみのじゃんけんとエリアの概念があることで各キャラクターの用途などをうまく作っていてワンピースファンで普段そんなにゲームをしないようなRPG初心者でも楽しめるバランス。

悪い点と言える部分でもあるが、バランスはハチャメチャ。装備合成でとんでもないパラメーターにできるので最終的にはじゃんけんも無視した範囲攻撃で圧倒したりボスを瞬殺したりするなどかなり乱暴なバランシングで、普通のRPGで考えると崩壊レベルなのだが、おかげでテンポは良かったのでまあありかなと。かなり高度なバトルを楽しみたいとか、やりこみたいみたいな人にはあまり向いてない。


■経験値爆増前提バランス
戦闘中に1ターン以内にこの敵を倒せみたいななんてことないミッションを達成すると経験値が爆増(10倍とか)するボーナスシステムは妙な快感があって面白かった。



【×】
■ストーリー
全部が悪いという感じではない。
オリジナルキャラクターが魅力的だし、良い点の通りアラバスタなどの過去のエリアで良く作りこまれた部分もある。

・これだよこれってのが弱いのとペース配分
時系列で言うとホールケーキアイランド前くらいの麦わら海賊団がとある島にたどり着きオリジナルキャラクターに力を奪われ、過去のアラバスタやウォーターセブンなどの思い出の世界に行きもう一度強敵を倒す事で力を取り戻すというメインの流れがある。それによってメリー号やエースに会って感無量になる場面などはとても良かったし、ごく一部ではこういう展開が見たかったんだよっていうようなサプライズもあるのだが、大半は過去の名シーンの繰り返しだったりぶちぶちと刻んだ内容を見る事で単調印象。未来のルフィが一言一句間違えずに同じこと言うとか違和感しかないし、過去の出来事を変えられないとしても知ったうえであがいて苦悩する姿とか見れても良かったんだろうなあ。個人的には過去に戻ったからならではのIFの展開のサプライズをもっと強くしてほしかった。

ゲーム全体のペース配分も不思議で
アラバスタが10時間、ウォーターセブンが5時間、頂上決戦が40分、その後も短めみたいな感じでちょっと不思議なペース配分になっている。アラバスタは無駄に長いと感じるテンポの悪さがあり、頂上決戦は白ヒげすら出てこないしむしろ見たいものが見れない。出て欲しいキャラが出てこないという感じで肩透かし。


■テンポが悪い
色々な理由があるが、

・メインストーリーで露骨な時間稼ぎの行ったり来たりをさせる
プレイ時間の確保というのがありありとしてる

・移動速度が遅い
走っていても通常速度くらい

・フィールドアクションの切り替えが手間
遠くで掴まれる場所があったらルフィ、鉄の壁はゾロ、狭い場所はチョッパーとそれぞれに細かく切り替える必要があるのだが手間。

・戦闘での優劣替え
相性が悪いエリアに入ったら場所を入れ替える事でいくらでも対応できるので無駄な手間が発生する。
その状況でなんとかしろって方がいい気がする。


【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念

テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/01/20(金) 21:11:54|
  2.  ├PlayStation 5
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  4. | コメント:2

タクティクスオウガリボーン

【評価 /10】
10点



【○】
■奇跡のようなリメイク
このタクティクスオウガは1995年にクエスト社から発売され大ヒットし個人的にも衝撃を受けた作品。小さい時からゲームは好きでずっと遊んでいたけど同じくらい映画が好きでたくさん見ていたから、ゲームは面白いけどドラマや物語という点では映画に及ばないと、どこかでワンランク下のエンタメという風に感じていた部分があった。でもこのゲームは映画にも匹敵する、いや自分で物語を選択することが出来る映画にすら出来ないエンターテイメントなんだって気づかせてくれ感銘を受けた作品。

「タクティクスオウガが名作なのは知ってるけどこれ大丈夫なの?」
そんな風に思ってしまう人はいるだろう。なぜかって近年スクエニさんのなつかしき名作系のリメイクリマスター作品が本当に多かったわけだがライブアライブ、フロントミッション、ヴァルキリープロファイル、レジェンドオブマナ、ミンサガ、クロノクロスなどなど…
それらのリメイクリマスター作品は天と地の差ほどクオリティに差があるので不安に思う人がいるのもしょうがない。
片やフルボイス化されたり追加イベントが作られたり、片や現在の最新版ですらない移植になったり、バグやロード問題など。

これらはどうして明暗分かれてしまうのか?これは当時の開発に関わった中心人物が現役で強い立場をもって開発に参加しているかどうか?に尽きると思う。良い物はどれもスクウェア創世記からのレジェンド開発者さんが現役で活躍していて積極的に開発に参加しているものという印象。ではタクティクスオウガはどうなのか?

安心して下さい。こっちは完璧以上のリメイクとなっております。
レジェンドクリエイターである松野泰己さん、吉田明彦さん、崎元仁さんが全員スクウェア・エニックスを退社されているとはいえ、今もFF14の開発に参加したりと密な関係というのもあって、再集結して本作に関わっている。

変更点は多岐に渡るので大きい物を

・フルボイス&サウンド再レコーディング
素晴らしいストーリーが豪華声優陣によって最高のものに。音楽も素晴らしい。

・バトルシステムの大幅な調整
これは賛否あるが、一つはユニオンレベルというレベルキャップを搭載したことにより一定の難易度が保たれるようになりレベルをアホみたいに上げてらくらく抜けるという選択肢が封じられた。

もう一つがバフカード。戦闘中にランダムで能力が上昇するバフが湧いてそれを拾う事でパワーアップするため膠着がおこりづらく、不利な闘いでも運次第でチャンスが出来たり圧倒する場面やされる場面が出来るなどの揺らぎが出来てとても刺激的になっている。

スキルやバランスにも大幅な修正が入っていて、スーファミ、PSPと遊んでいるが、これもうタクティクスオウガの新作だよね?というレベルで変わっている。

・遊びやすさの向上
倍速モードやスキップ機能により繰り返しても快適に。
PSPから実装された自分の選択次第で手数を巻き戻す「運命の輪」などを使うことで難しいステージやドロップ堀りも楽になっている。

冒頭で奇跡という言葉を使ったが、かなり古いタイトルを松野さん自身が全力で作り直しているんだけど、普通だったらこういう事って大人のしがらみがあったりしてかなわない事もあると思うんだよね。メタルギアの小島さんみたいにさ。過去の名作が同じ作った人の心残りやファンの意見を踏襲して直されて遊べるとかこの関連で松野さんがyoutubeで直々に説明したる様子を見てて凄い事だなあ…とじーんとしてました。

ゲームとして今やっても装備やスキルを構築してシナジーを発生させていくのが本当に面白くてSRPGとして隙のない本当に面白いゲームだなーと改めて感じましたね。こういうリメイクならいくらでもやりたいし、これが松野さんの完全新作につながるといいなーと思ってます。


【×】
■ほぼないが・・・
強いて言うならクリア後の死者の迷宮のパラメーターシンク。
ここまで来たら育てたパワー全開で遊ばせて欲しいなって思った。
これに関連してレベルシンクに対して批判的な意見があるのもわかる。
だが、もはや新作というレベルで体験が変化したこの作品を自分は大肯定。


【おまけ】
このゲームを買うならぶっちゃけswitchがオススメ。延々アイテム掘りをオートでするのに便利。
スチームデックあるならPC版でもOK

【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念

テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2023/01/17(火) 18:52:22|
  2.  ├PlayStation 5
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