【評価 /10】
7点
XBOX版をプレイ
【○】
■前作を超えた生きた箱庭
今作は15世紀のイタリアが舞台。建物や人々の服装が彩り鮮やか。
広大な街やそこに住む人々を美しいグラフィックで表現している。
前作同様、街の人々の服装や行動から貧富の差や生活観が見えたり、
建物から感じる哀愁、歴史。これらの表現が素晴らしい。
前作は違う街へ移動しても大きな変化を感じなかったが、
水路が街中に張り巡らされているヴェネチアを始め、街毎の個性が前作より大きく感じて良かった。
主要な建物の説明をちゃんとしてくれて、知識を深められたのも大きい。
昼夜でガラっと雰囲気が変わる街は、建物に登って近くでみたり遠くから街の景観を眺めたり
観光しているだけでも楽しい。
ただ美しいグラフィックで細かく作った街ってのは最近大型タイトルにありがちで見た目だけなのに無駄に評価されるけど、このゲームは雰囲気だけでしかないものと違って目に見える建物全ての装飾や出っ張りを掴んで登る事が出来、暗殺ルートを想像したり隠れたアイテムを探したりと直接ゲーム性、遊びにつながるのは価値がある。
■戦闘
片手剣、メイス、ナイフ、両手斧、投げナイフ、煙幕、アサシンブレードなど
武器や補助武器の種類が増えて遊びが増えた。
装備で見た目が変わっていくのも成長感があって非常に良い。
遊びは増えたのだが、戦略性が向上した、というには弱く、
結局前作同様、カウンターが強くカウンター以外がめんどくさいというゲームなので、
殺し方を選択出来るが、武器によって戦略性が高まったというほどの変化はない。
戦略性に影響を与えたのは傭兵システム。
娼婦を雇って敵を誘惑したり、盗賊に護衛を翻弄させてターゲットを殺したり出来る。
5名ほどの人ごみにまぎれると敵から気づかれにくくなる仕組みも良く、人の流れを見ながら風景に溶け込むという行為がこのゲーム独特で魅力的だった。
カウンターゲームを否定するような発言だが、
どうでもいい雑魚まで見つかったらやり直し、なんて面倒なゲームよりはマシ。
そのカウンター自体が武器によって多数な必殺演出があるので楽しめるのと、
それぞれが何度やっても見飽きないかっこよさがある。
このゲームのアサシンは、隠れてターゲットを始末する暗殺者ではなく、
必殺仕事人的な正面突破で皆殺しにするタイプ。
ただ、さすがにイベント戦闘(ボス戦?)まで正面から突っ切って力技でいけちゃうのはちょっとつまらない。
イベントだけは失敗しながら地理や護衛を把握して
なんとか暗殺を遂げるというような難易度にしてほしかった。
悪い事多めに書いているが、戦闘の爽快感とテンポの良さなど差し引きすれば○。
■吹き替え
字幕も出せる。豪華な声優を使っていてクオリティに不満はない。
個人的に主人公だけちょと不満。
■親切機能
・人物や建物の説明がヘルプで見れる。
・隣町までワープが可能になった。
・MAPで行きたい場所にマーカーする事が出来る。
■コレクション
集めた武器や防具、絵画などを自宅に飾る事が出来る。
【×】
■操作性
前作のまま。
頻繁にストレスを感じた。
原因で大きいのはボタンの設定。
・ジャンプ暴発
RトリガーとAを押しながら移動すると走るのだが、そのまま屏を登ったりすると
Aのジャンプが暴発して落下し大ダメージが発生しやすい。
・掴むと話すが同じボタン
ハイジャンプで塀に捕まっている状態でAを押すとハイジャンプ、
飛んだ先でBボタンを押して掴むのだが、
本来Bボタンは掴んでいる場所を「離す」と同じボタンでこれも暴発の原因になりやすい。
・体の向きとジャンプ方向
体の向きとジャンプの紐付けがシビアで、ジャンプ失敗が発生しやすい。
インファマスでは思った方向から少しずれた所に飛んでもうまく補正して
思った場所に着地させてくれたがこのゲームは体の向きが大切で
少しでもずれていると思ってもないような所に飛んでしまって大ダメージを受けたりする。
特にちょっと斜めへの角度が弱い。
・なぜか進めない。
Rトリガーを引きながら行きたい方向に向けるとスイスイ進むのだが、
たまに視点の向きが悪いと本来進める場所で進めなくなったりする。
リアルな動きを表現しているだけに動きが遅いからやり直しが凄いストレスにつながる。
視点が自由に動かない場所が多くて、操作が無駄に難易度上がったりするのも良くない。
屋根から屋根で、縦横無尽に動き回るアサシンの移動が楽しいはずのゲームなのに
操作性で理不尽を感じやすく大ダメージになっている。
■ボタン配置
上記で掴むと話すが同じボタンでありえないっていう話をしたが、
地図とヘルプが同じボタンで鬱陶しかったり、
話す、インタラクトっていう実行ボタンみたいなもんが別れてるのもうざい。
ボタンの設定は本当にセンスがない。
■その他、気になる点いくつか
・ミッションをミスると目的地へ行く所から。
・町を運用する仕組みが浅い。町に戻る手間が増えてるだけ、栄えをあまり感じない。
・毎度お宝部屋に小銭しかない。スリや、自動収入の方が圧倒的に大金がもらえる。
ステージ攻略してがんばって獲得したお金を大金にするべきじゃないかな。
・手元で装備変えられない。でも店で装備買うと弱かろうが強制的に買った装備を装着する。
・雇った仲間がボトボト落下死する。
・イベントの謎解き曖昧すぎ。
やりこんでいると慣れでかなりカバー出来るようになるのだが、
ステージ構成によっては強制で視点が変わったり、制限時間で急かされて
気を緩めて操作しているとどうしても事故がおきやすく
最後まで完全に不満を感じなくなるということはなかった。
【おまけ】
操作が抜群で戦略性がもっと高ければ、
10点つけるポテンシャルのあるゲームだったが残念。
前作最大の問題だった作業感は、暗殺などのサブミッションがちゃんとクエスト化され
シナリオが進行するとどんどん武器が増えて行き遊びが増える、見た目が変わっていくという成長要素、
マップにある宝を拾ったり、密使を捕まえてお金を稼いだりと寄り道要素、
特には傭兵を雇って暗殺させ、高みの見物をしたりと、様々な新要素で
作業感がやわらいでおり良くなっていたのだが、それでも攻略がチャンバラでゴリ押し基本で飽きてくる。
とにかく操作のストレスが大きい。
海外のレビューではあまり操作についてたたかれていないようだったので
次回もこの調子なのかなと不安になってしまうが、ぜひ改善して神ゲーになってほしい。
操作はイライラしつつも慣れれば、他の魅力が大きく十分楽しめるゲームなので、
興味がある人はぜひ買って遊んで欲しい。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
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テーマ:Xbox360 - ジャンル:ゲーム
- 2009/12/11(金) 21:18:20|
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