【評価 /10】
9点
XBOX版をプレイ
【○】
■世界観
バットマンへの作品愛を感じる細かい作り。
一番は世界観とキャラクター。
バットマンキャラオールスターに近くシナリオ展開や演出も良く、声優の演技も完璧。
冒頭から引き込まれ最後までバットマンになりきって夢中で遊べた。
後マップ。非常に綺麗で細かい作りのアーカムシティは
バットマンシリーズのライバルの犯罪者達を大半押し込んでいる犯罪者収容都市みたいな設定で、
そこら中にジョーカーの悪趣味な建造物やリドラーの落書きがあったり、
ペンギンの部下がジョーカーの部下と争っている声が聞こえて来たりとファンにはたまらない夢の宝箱。
季節も冬で、ゴッサムを連想させる完璧な雰囲気。
マップに自分で目的地マーカーを付けれて、そこにバットシグナルが表示される演出は最高!
遊び部分は下記で細かく書いているが、
節々にニヤリとしてしまうような演出や遊びが盛りだくさん。
■過去最高のフリーラン
今作はオープンワールドになっており
広大なアーカムシティの中で犯罪者達と戦う。
最近はアサシンクリード、インファマス、アンチャーテッドなど
オープンワールドの中で走って壁を掴んで屋根を伝って走るフリーランが出来るゲームが増えてきたが、
それらと比較して今作が最も気持ちいいフリーランを実現していたと思う。
バットマンの有名な道具の
グラップリングランチャーという銃を壁に撃ち込む事でケーブルが射出され
着弾地点まで引っ張られて高速移動できる道具と、
空中で浮遊出来るマントを合わせて使用する事で、
フリーランにありがちなここからだと手が届かないので近い段差で移動するとか、でっぱりがあって登れないとか
ほとんど制約や拘束感のない快適でスピーディーな移動が実現している。
素晴らしいのはその操作の簡単さ。
適当にビルから飛び降りた時にマントで滑空して、
何処を狙うでもなくグラップリングの発射ボタンを押せば
あっという間に正面の高いビルの上についてしまう。
プレイヤーは簡単な事しかしてないのにダークナイトになりきって街を駆けている感覚を実現している。
■戦闘と成長
基本は前作アーカムアサイラムベース。
前にも例えたが他のゲームで言うと「龍が如く」に近いイメージで、
それより更にスピード感と駆け引き感が強いもの。
遊び所は「多勢に無勢をいかに捌くか」ってのが遊び所で、
タイマンなら攻撃ボタン連打でボコボコに出来るのだが、
後ろから襲ってくる敵の頭の上に攻撃予告アイコンが表示され
かなり緩い判定でYボタンを押すとカウンターを食らわす。
攻撃とカウンターを上手く使い分けて、なるべくダメージを追わずにコンボを維持すると、
必殺技の発動条件が達成され、敵全体を吹き飛ばす技を発動出来る。
最初はカウンターも一種類だが、だんだん刃物に対してのカウンターは黄色の予告表示で
Y押しっぱなしとか、盾を持った敵にはB→A→Aとか少しずつ対処方法が増えていく。
後半になると様々な属性の敵が入り乱れて、それを捌ききった時の達成感はかなりのもの。
この仕組みのおかげで全ての雑魚戦で退屈を感じずに楽しめる。
敵の属性に合わせて対処法が親切に表示されるのも素晴らしい設計。
更に重要なのは演出が前作以上にパワーアップしていて簡単操作でド派手な演出が入り、
敵の攻撃してくる方向などに応じて体術のバリエーションも多く非常に爽快で気持ちいい。
戦闘やミッションを成功させると経験値が入り、
武装やアクションをアンロックできる。テンポよく解除されていき
どんどん遊びが増えていく。
■親切設計
メイン、サイドミッションなど全ての目標にマーカーが表示される迷わせない作り。
謎解きなど迷わせる部分はしっかりあって、
次の目標がどこなのかわからないというような不快な捜索を要求しない。
【×】
■遊びの変化が少ない
言っちゃえば基本の戦闘システムでの殴り合いばかりになりがち。
特殊なボス戦などのパターンが乏しいのが大きい。
ほとんどがアーカムアサイラム同様に多勢に無勢をさばくっていうバトルになりがち。
ボス戦くらいは特殊な遊びにして刺激を作って欲しかった。
あとせっかくオープンワールドなのに、敵の出現地点が固定だったり
オープンワールドに生きているって感覚がもう一つだった。
トゥーフェイスがそのへんうろついて暴れているとか、ジョーカーが銀行強盗してるとか、
バットモービルで急行みたいなもうちょっとオープンワールドを生かした遊びが欲しかったかも。
■サーチ&デストロイ
見つかる前に一人ずつ始末していく天誅のような遊びは健在なのだが、
あまり変化がなく工夫も必要なくクリアー出来るで遊びのテンポが悪くなっているように感じた。
■DLCコンテンツのDL条件
DLCを落とすにはワーナークラブに会員登録必須
(氏名、住所、電話番号を入れる必要がある)
しかもそのことをゲームソフトにはまったく書いていないため
ネットがない人はDLCチケットを入れ忘れたのか?と思ってしまう。
本当にひどい。
■不快適
・リトライが会話の前まで戻ってしまう。
・レベルアップを消化しないとUIの簡易地図が見えない。
・リドラーの謎解きの大半がその時点ではガジェットがなく攻略不能みたいのが多くて
理不尽な時間を過ごすものが多く、終盤まで無視するっていう不思議な事になってしまう。
■字幕
字幕のクオリティは悪くないのだが、
さすがにアクションしながら字幕読むのはきつい。
まあ声優が豪華なのでそっちの声を聴きたいってのはあるのだが…
余談だが、ジョーカー役のマーク・ハミルが今作を最後に引退…とか言っといて
新作OVAキリングジョークで再びやりますよって告知してて「ジョーカー」らしくて笑った。
【おまけ】
IP物をゲームにした中では最高クラスの作品。
アサイラムの弱点を克服してさらにおもしろくなっていた。
残念だったのはボス戦が単調な遊びだったり、
オープンワールドの箱庭感弱かった部分。
あとはオリジナリティが少な目だった。
満点には惜しかったけど今年3本の指に入るようなゲームであることに違いはない。
俺はかなりバットマンが好きなので補正が入っているように感じるかもしれないけど、
逆に大好きな作品がクソゲーになってたらかなり悪くつけてると思うw
バットマンに興味がない人もぜひ遊んで欲しいゲームだった。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
↓を押して頂けると微妙にやる気が出ます。
テーマ:日記・雑記 - ジャンル:ゲーム
- 2011/12/01(木) 21:22:01|
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