【評価 /10】
7点
【○】
■マルチキャラクター
シリーズ全作品遊んでいるのだが、
キャラクターとシナリオは今作が一番好きだった。
今作は主人公が3人いて初のマルチシナリオになっている。
・元ストリートギャングで成り上がりを夢見るフランクリン。
・自分のエゴを通すためなら他人がどうなろうと関係ない「純粋悪」という感じのトレバー。
・元々はベテランの銀行強盗だったが、現在は隠居しており優雅な生活を送っているマイケル。
インストラクターと浮気する嫁、スターになる事を夢見る貞操の軽い娘、引きこもりでメタボの息子と
散々な家族に振り回されている彼がリアリティがあって個人的には一番好きだった。
この3人の主人公を自由なタイミングで切り替えながら遊ぶのだが、
マイケルはポルノ撮影に出かけた娘を全力で止めるミッションだったり
フランクリンは昔馴染みの仲間のクオリティの低いマフィアごっこに付き合ったり
トレバーは気に入らないやつらを問答無用で虐殺したりと
それぞれに個性的なミッションが発生し、
それらを交互に遊んでいく事でいろんな刺激を味わえるのでマンネリが緩和され楽しめた。シナリオが進行するにつれてそれぞれのシナリオが交錯するようになり、
3人が協力するミッションが今作の大きな個性になっている。例えば隠密ミッションではスナイパー役を操作して守衛を排除し、
瞬時に侵入役に切り替えて物陰に隠れながら移動するなど
各キャラクターを切り替えてそれぞれの役割をうまくこなす事によってミッションを攻略する遊びがある。■快適性アップ
前作は個人的に操作感とリトライのしんどさに悪いイメージがあったのだが
今回は両方快適で文句なし。目的地もわかりやすい。
警察の配置だったりかわしやすさもほどよく不快感が低かった。
総じてバランスが良く遊びやすい。
今作を最後までするすると遊べた1つの要因は快適性が大きいと思う。
【×】
■世界一のオープンワールド。だが…
箱庭のクオリティは本当に凄い。
天候の変化、恐ろしいほどでかいエリアにも関わらず使い回しを感じないリソース量と配置のセンス。
シームレスでこれだけ細部までこだわった巨大な箱庭を作り上げるのはさすがロックスターゲームという感じ。
作品を重ねるほどにクオリティが上がっているのをしっかり感じられる。
ただ、これは毎作品感じていることだが
「箱庭のクオリティが高かったらおもしろいのか?」と言われるとそうではない。マップの各所にレース、ゴルフなど遊びを点々と置いているのだが、
大半はただの移動で消化されてしまう。見とれるようなグラフィックの風景も、同じオブジェは2つとないんじゃないかと思えるような完璧な箱庭も
初見には驚きや楽しさがあっても慣れてしまえばどんどん薄れてしまう。
スカイリムやフォールアウトのように少しずつ地形を明らかにしていくことで新しいモンスターに出会ったり
クエストを解放していく開拓、攻略の楽しみのようなものは薄い。
ほとんどの移動が車で道路を走っているためライオットアクトやプロトタイプのような建物の配置によって
クライミングや移動方法をあれこれ考える楽しさも薄い。
この凄すぎる箱庭が「それ相応の楽しさ、遊び」につながっていないと思う。これはマップだけに言える事ではなく、
ゲーム全体に新しさや革新が足りない。
グラフィックは綺麗になったけど戦闘やミッションなどやってることは今までと大して変わってない。平凡なシューティングとレース操作。
GTAオマージュのスリーピングドッグスや、セインツロウの方が遊び心やアイディアに満ちていて
あれらに比べると…と思ってしまうほど退屈に感じてしまうのが本音。
これは好みだと思うのだけど、具体的には
自由に広い庭をウロウロして、たくさんのミニゲームを楽しんでくれよ。っていうものは
自分にはぼんやりした目的に感じてしまって、それよりは
繰り返したくなるような濃い遊び、新しく特別な体験、広大なマップを少しずつ開拓する楽しさ、
爽快で個性的な快感のあるアクション、
積み重ねていくのが楽しい成長などもっとそういうものを求めているっぽい。
レッドデッドリデンプションも似たようなことは言えたのだが
あちらは世界観が凄く良かった。
究極の箱庭を作り上げる!という点ならばやはり現代の風景では感動が弱い。
これだけ凄いものを作り上げるスタッフなのでまったく新しい世界観にチャレンジして驚かせて欲しい。
■成長要素
まったく成長感がない。資金面も同じ。必要性と達成感が薄い。
■味方AIがアホ
AIがついてこないとかすぐ車に乗らないとか銃撃戦で役に立たないなんて理由で
ミッション失敗になることもありイラつく。
■イベントスキップ
Aボタンをしただけで簡単にスキップしてしまうため事故が起きやすい。
■表現規制
拷問とかフルチンとかカットした事でおかしな事になってるシーンがいくつか。
犯罪者を体験するゲームでバリバリのCEROZだし
正直こんな小さなこと1つ2つで何が違うんだよと思ってしまうのだが…
発売出来ないのかな。
■ローカライズ
字幕のクオリティは悪くないのだが
やはり運転しながら字幕を読むのはしんどい。
吹き替えにして欲しい。
【おまけ】
悪いこともいっぱい書いているが平均点のゲームとして十分に楽しめた。
ファークライもGTAもメタスコアで外人が物凄い高い評価してるけど
俺はそうでもなかったってパターンがオープンワールドゲームにはありがち。
好みが世間とずれてるんだろうなーと思います。
本作を買うと無料で遊べるGTAオンラインが恐らく大きな評価ポイントになるのかもしれないのだが
11月からサービス開始ということで今回の評価には加えられなかった。
いずれ別枠で評価しようと思います。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:日記・雑記 - ジャンル:ゲーム
- 2013/10/17(木) 18:18:06|
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