【評価 /10】
6点
【○】
■ゲーム性<「映画を操作する体験」に特化
ヘビーレインを開発したチームの新作。
ヘビーレインは映画のようなシナリオが展開し
主人公の動きに合わせてQTEアクションを成功させていく事で
シナリオが進行していくゲーム。
このビヨンドもほぼ同様のスタイルなのだが、
ヘビーレインと大きく違うポイントは、
QTEを失敗してもシナリオがそのまま続くようになっている。個人的にこの判断は1つの正解だと思う。ヘビーレインで一番問題に感じたのはQTE失敗によるリトライ。
大して面白くもなく理不尽にすら感じる失敗の連続で
やり直しを何度も強いられてイライラし、
操作することによって主人公になりきる没入感を生むはずが、
逆に物語への没入感を阻害している部分があった。
今回は完璧に割り切って
アクションによる失敗も物語の映像演出の一部かのようになっている。
「映画を操作する」に特化したという事かなと。
会話の選択を選ぶ遊びも合わせて
プレイヤーが主人公と一体になっているような感覚をうまく作り出していて
ラストまで集中して気持ち良くシナリオを楽しめたと思う。■グラフィック
雨や風のなどの自然表現、建築物から感じる時間の流れ
人物の肌の質感、アップで顔を見るとシワやしみまで凄い再現度。
実写に限りなく近いリアリティ。
現時点最高クラスのグラフィックだと思う。
挿入される音楽やカメラワークなども映画的で独特の表現が多く楽しめた。
【×】
■シナリオ
このゲームの場合、遊びの部分が弱い分
シナリオがゲームの「価値」を決める部分だと思うのだが、
悪くはないけど凄く良いというレベルではなかった。生まれつきエイデンという霊体と一心同体になって生まれた事で
普通の人とは違い、過酷な人生を強いられる少女ジョディの半生を描いた物語。
設定や冒頭の引き込みはとても良かったと思うのだが、シナリオを進めて行く中で、
伝えたい事や見せたい事が散漫に感じたのと、
斬新な感じで風呂敷を広げたもののありきたりな平凡な展開が多く個人的にはイマイチだった。
細かいけどずっと気になっていたのは
「エイデン」が些細な事でジョディを助ける時もあれば
大ピンチにほっといたりする判定の違いが理解できない違和感はなんだったのか…
個人的には、ヘビーレインの方がキャラクターもシナリオの完成度も高かったかなと。
■ゲーム性が薄すぎる。
上記に1つの正解と書いた通り個人的にはもっと正解があるだろという不満もある。
逃げずにゲームとしてのおもしろさを追求して欲しかった。
現実的なラインとしては、
・分岐
エンディングが10個あるのだが
他のアドベンチャーゲームに比べるとかなり弱い違いで全部見る手間がでかい割にそれぞれ面白みが薄い。
具体的に言えば428とかそういうレベルのものであれば様々な選択と結末を楽しむリトライ性もあったかなと。
・エイデン操作時の自由
動かせるもの殺せるもの乗っ取れる人が全て固定なのはつまらない。
ここに自由度があって少しプレイヤーの選択や動かし方に自由があって
攻略できればいいのにと凄く感じた。
■QTE
スローになって絵に合わせてスティックを倒すのだが、
いくらなんでも理不尽というかまったく正解が見当もつかないようなクイズが連発。
ゲームオーバーがないからどうでもいいやって存在になっているのはちょっともったいない。
【おまけ】
アクション、アドベンチャーのようなゲームをやりたい!という人にはオススメしない。
ヘビーレインを遊んでおもしろいと思った人ならオススメ。
個人的にはヘビーレインの方が良かった。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:日記・雑記 - ジャンル:ゲーム
- 2013/10/24(木) 21:23:19|
- ├PlayStation 3
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