【評価 /10】
9点
【○】
■ホラーゲームとしての原点回帰と革命
バイオハザード初代はホラーゲームを多くの人に普及させた伝説のゲーム。
その後4で大きな進化を遂げて世界中のゲームに影響を与えた。
段々とシリーズを重ねるうちに武器が増え、敵が強化され、ゲームらしくなっていくほど
「ホラー」という色は抜け「サバイバルアクション」の色が強くなってしまっていた。
本作ではその流れを絶ち切り、
原点回帰と言える圧倒的なホラー要素の強化と今まで積み上げたキャラゲー要素を捨て
FPSという驚きの選択でシリーズに革命を起こしている。
人によっては「こんなものはバイオじゃない」という感想を持つと思うが、そう感じて当然だと思う。
バイオらしさみたいなものをあえて減らして新しい道を切り開こうとしたから狙い通りなんでしょう。
ただ俺が知る近年の「バイオ」はアウトラストや海外の新しいホラーゲームに比べて
コスト管理がメインの緩めのアクションゲームという印象に落ちていた。
ただゆるゆるとみんなの知っている「バイオハザード」を作っても売れるだろうに
ただ一本のホラーゲームとして素晴らしい作品を目指して大きな挑戦をして
本作のような面白いゲームを完成させたのは偉大な事だと思う。
序盤のホラー体験は一級品、俺は昔からモンスターや幽霊より刃物をもった狂人が一番怖いと思っているのだが
まさにそれ、頭のおかしい一家がうろつく廃墟からかなり不利な状況で逃げ延びなければならない。
悪魔のいけにえ、エクソシスト、ソウ、などホラー映画のオマージュ的展開やネタが入っている印象で
ホラー映画好きとしてもその映画に入ったような感覚で最高の体験が出来る。
いいホラー映画っていうのは怖い中で思わず笑っちゃうようなぶっ飛んだ表現があるのだが
このゲームはそのテイストがしっかり表現されていて本当に素晴らしいセンスを持った人が制作している。
バイオらしくないという言葉から始まったがこのゲームを進めていくにつれて
徐々にゲームらしさが現れ、屋敷の探索とコスト管理に気を付けて戦うか逃げるかというサバイバルを
楽しんでいるうちに「お、これやっぱりバイオだな」とジワジワ感じるようになっていった。
この辺のゲーム全体の遊び心地や印象が変化していくバランス感みたいなものも面白いと思うし、
これを作った人達にあえてバイオという枷を付けないで作らせたらどんなゲームになったんだろうという
強い興味を感じた。
【×】
■ゲームらしさを排除した結果の不満
・キャラクター性
わざとやっているんだと思うが主人公のイーサンはその他大勢のような薄さで
クリスならやってくれるみたいな期待がない分怖さは引き立ったが彼含めて
登場キャラクターの魅力はあまり描けていないと思う。
・アクション
アクションとしては弾は結構手に入るのだが当てるのが難しいバランスになっているのが
怖さを引き立てているのは良いと思うのだが
こなれてくると敵がドアを閉めると追ってこなかったり、
楽に対処できる武器がわかるとちょろくなりすぎて作業っぽくなってしまう。
最初の家族のおもしろさに対して、雑魚的が緩すぎる印象。
単純にパターンが少ないというのもある。
・謎解きやマップギミック
こちらも従来のバイオに比べて弱い。ほとんど記憶にないレベル。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2017/01/31(火) 21:51:21|
- ├PlayStation 4
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