【評価 /10】
9点
KOEIテクモが贈る「戦国死にゲー」
早い話がダークソウルに良く似たアクションRPG。
「パクリゲー」なんて安い言葉は似合わない。
鬼武者を継承するような和風ファンタジーの世界観
チームニンジャが作る素晴らしいアクション
名作ディアブロのハクスラ要素を取り入れるなど
様々なゲームの良い部分を吸収して高いクオリティでまとまっている良作でした。
こちらをレビューして行きます。
詳細はこちら
【○】
■仁王の魅力とダークソウルとの差別化世の中では「ダークソウルのパクリゲー」なんて言葉が良く聞こえている。
確かにバックボーンにダークソウルがあるのは間違いないが
仁王は
パクリなんて安っぽいコピーが似合う紛い物ではなく
ダークソウルにないものを足す挑戦をし、かつ他にも様々な良作ゲームの要素を取り込んで
作り上げられたブラッドボーンのような
ダクソを根幹に持つ新しい進化形の1つだと言えると思う。
世界観・ストーリー・アートワーク和風。これが圧倒的な個性になっている。
カプコンの名作
「鬼武者」のような世界観のゲームは出ないかなと思いつつ
もう十年以上が経ってしまったが、ついにその世界観を継承したゲームが出たような印象。
ストーリーについて。ダークソウルではほんのりと世界観を感じさせるピースを置いて
ユーザーの想像を掻き立てるようなものになっておりそれも素晴らしいと思うのだが
仁王はしっかりとしたストーリーに沿って遊んでいく。関ヶ原の戦い前後の日本が舞台になっていて
戦国武将や妖怪が好きな人にはたまらないような
楽しいサプライズが満載となっていて俺はまさにそこに該当する人間なのでとても楽しめた。
ここはキャラクターもシナリオも良く出来ていると思う。DLCでの今後の展開が楽しみ。
アートワークが素晴らしい。各マップやクリーチャーのデザインが良く
妖怪好き歴史好きの俺としてはたまらないゲーム。
アクションKOEIはテクモと合併してから無双シリーズなどアクションが明らかに良くなっていて
特にテクモの名作NINJA GAIDENを作っているTeam NINJAが今作を担当しているので
アクション部分は文句なしのクオリティになっている。
ダークソウルにはない上中下の構えを変える事でアクションが変化するので
武器×構えで豊富なアクションを繰り出せるようになっていて
武器を変える事で戦略や遊びが奥深く変化していく。
忍術、陰陽、守護霊、九十九武器というダクソでいう魔法や必殺技に該当するような概念もあり
ただ物理だけのキャラではなく豊富な遊びをもったキャラを作り出せる。
成長と収集「ダークソウルののパクリゲー」と世で言われているが
実際遊んでみるともう1つ「あのゲーム」の香りを強く感じる。
ブリザードの超名作「ディアブロ」シリーズ。俺はディアブロシリーズを全部遊んでいて特に2は2年くらい遊んでいたくらい好きなのだが
その何年も
同じステージを繰り返し遊べる仕組みから「ドロップ」の遊びを上手に取り込んでいる。ダクソと違って敵から武器防具がガンガンドロップし、かつ「ついている能力が毎回違う」
なので何度も拾って満足いくものが落ちるまで楽しむという遊びを取り込んでいた。
ダークソウルはステータスを特化させる傾向にあるので拾った武器を何でも使えるというわけにいかないため
新しい武器を拾って遊びが変わるとか単純に変化が楽しいという部分が少し弱いのだが
これは武器防具の変化の頻度が多いのでその点は良い個性になっていたと思う。
迷わせないダークソウルはオープンワールドを探る楽しさがあるのだが、仁王は割り切っていて完全ステージ型になっている。
今はこっちはいけないのかな?というような迷いを持たせずに、すべての敵を倒しアイテムを探しボスを倒すと
簡潔化した流れになっている。全体的に
ダークソウルって難しすぎるからもう少し間口を広げようっていうようなコンセプトを感じる。ダクソ大好きな俺としてはどちらかといえば探す方が好きなんだけど
これはこれで遊びやすいのでいい形だと思う。
エフェクト 爽快感特別評価したい1つは爽快感。やはり刀で戦っている限りは
「バッサリ感」がとても大事で
仁王は
敵の首や腕がガンガン吹き飛び体液を表現する光が飛び散るグロくせずに上手に爽快感を出している。ここでもディアブロの表現を取り入れていて敵の粉々になり方やアイテムがドロップするときの
イズミが沸くようなアイテムが落ちる表現など真似ている。
関心したのは相手がHPのない絶命状態になっていても膝をつくまでに斬撃を繰り出す事で相手を破壊出来る細かな表現。
難易度確かに難しいがレベルをあげ装備を整える事で確実に楽になっていくし
マルチプレイで簡単に他のプレイヤーとマッチングするのでマルチになれば難易度が激減する。
個人的にはちょうどいい遊び心地。
ボリューム1周でも十分なボリュームがあるが、逢魔が時という各マップのモンスター配置がすっかり変化し難しくなっている裏マップや
強者の道という難易度アップの2週目も存在する。
総合的にボリュームはかなりある。
■DLC アップデート
無料の大型アップデートやDLCによるシナリオ、ステージ、武器、守護霊などの追加が予定されている。
しばらく仁王が楽しめそうで嬉しい。
【×】
■同期PVPがない※ローンチ時
これは物凄く大きい不満。
とはいえ非同期の対人は存在していて死んだユーザーのデータを呼び出して戦う事が出来る。
だが所詮はデータ。簡単にパターンにハメれてしまう。
ソウルシリーズのような各マップが別のゲームになってしまうかのような
高度な戦いや刺激を楽しむには同期の対人でないと実現できない。
これはおそらくライトユーザーを意識してあえてはずしているのかもしれないのだが
個人的にはここは無限のおもしろさを実現するなら物凄く重要なポイントだと思う。
※4月の下旬にPVPを実装予定らしい。どういう形になるか楽しみ。■強者の道 2週目ようするに2週目要素。これもディアブロのハードやナイトメアのような概念から来てると思うのだが
それに比べると
かなり薄い。
ディアブロでは難易度の上昇でもドロップの楽しさが強く維持されていて
成長要素も継続的にスキルが伸びていくし敵モンスターがパワーアップしていく仕掛けも
特殊能力がランダムに載せられていたりそれが出現するポイントもランダム性がある。
仁王はほんの少し雑魚が足されたりしている程度はあるのだが空気なレベルだし
神器という2週目以降にドロップするレアリティの性能が強くかつ血刀塚(非同期PVP)で集めるほうが効率が良いため
普通の攻略でのドロップの楽しさが落ちてしまう。
やはり逢魔が時くらいの変化や追加がランダムで発生して遊びの印象をガラッと変えて欲しい。
また2週目ではもう1つのスキルラインを極めていて他の装備を取りに行くことは出来るのだが
1つの武器の奥深さに物足りなさを感じてしまう。
このへんはアップデートや仁王2でのパワーアップに期待。
■アイテム管理これはドロップが多いゲームではほとんどすべてが解決出来ていないのだが
これも
大量のごみを処理するのが手動になっていて
その時間をもう少し有益に出来ないか、楽にできないかという課題をいまいち乗り越えてない。
■マルチプレイのマッチングアイテムおちょこというアイテムを使ってマッチングするのだが
友達と遊ぶときに持ってないからマッチング出来ないという変な時間が発生する。
自由にマッチング出せていいのではないかな?と思う。
そう簡単にマッチングしてほしくないというならもっと縛るべきだし中途半端。
自由過ぎるとサーバーが重いからなのか?
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2017/03/02(木) 21:48:23|
- ├PlayStation 4
-
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| コメント:2
山崎さん。
メビウスFFみたいにいらないカテゴリーのものを自動売却する仕組みとかあったらもっと良かったですねー。拾う選定するという工程がもうちょい減らしてほしい感じです。
とはいえ良いゲームでした~
- 2017/03/06(月) 10:57:17 |
- URL |
- fei #-
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こんちゃー。
アイテム管理ですが必要なものをロックした後、全体アイテムでL2押して一括奉納出来たので、個人的には使いやすかったです。
いや~~、久々にどっぷりとハマりましたw
- 2017/03/05(日) 14:57:16 |
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- 山崎 #-
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