【評価 /10】
9点
【○】
■ネメシスシステムの完成
前作「シャドウオオブモルドール」で肝となっていた「ネメシスシステム」敵のユニット洗脳し自分の兵に加え、オークの組織を破壊していく遊びはかなり新鮮でこれは革命だ!と感じるほどおもしろかったのだが弱点もあり、仲間にできるオークの個性は乏しく同じことの繰り返し感に陥りやすく前作の段階では惜しいが可能性のあるゲームという評価だった。
本作はその弱点が大幅なボリュームアップに改善されている。まずオークの個性がかなり豊かになっており、ビジュアル面では
鳥という二つ名のオークは鳥の仮面と羽をまとっていて「お前を鳥の餌にしてやる」みたいな事を言うような見た目とセリフがリンクするようなユニークの個性が見た範囲最低でも50以上は入っている。
当然見た目だけではない。オークのステータスには長所と短所があり、例えば遠距離攻撃が効かないオークは矢を撃つと素手で掴んで止めたり、獣に弱いオークはカラゴルというでかい犬を見るとおびえて逃げ出したりとそういった耐性が10項目くらいあってランダムで複数付与されている。しかも、弱点だった攻撃も何度も食らわしていると見切りというのが発動して克服したりと戦闘中に成長する事もある。これによってネットでは「オークガチャ」なんて言葉が生まれているが一期一会の個性をもつオークを倒し傘下に加える収集の楽しさが大きい。
また状況によって変わるセリフなども豊富で他のオークと争っている所に奇襲すると「今はタイミングが悪いからやめてくれ!」と言ったり、目の前で仲の良いオークを倒すと激高して恨み言を言いながら襲ってきた裏、信頼していた部下が重要な場面で裏切ってとんでもない大ピンチになったりと様々なイベントが仕込まれている。
前作同様のものとなるが改めておもしろい仕組みだと思ったのは、プレイヤーを倒したオークが昇格して軍団で偉くなったりする仕組みがあり名もない一兵卒が主人公の止めを思わずとったことで隊長になり「主人公狩り」のような二つ名がついたりする。オークは過去に体験した事などを覚えていてプレイヤーに手傷を負わされて逃げたあと「あの時の復讐をしてやる!」といいながら奇襲をかけてきたりもする。こういった仕組みが大量に仕込まれているため20時間くらい遊んでいても新鮮な場面や状況が発生し長く楽しみ続けられた。
このゲームで体験出来ない遊びが数多くありタイトルの通りまだ完璧とは言えないがこのシステムを完成させた先に傑作と言われるゲームが待っていると思う。
■育成と収集
RPGの面もかなりボリュームアップしておりオークを倒すとランダムで能力が付与された装備が落ちる
敵が炎上したり、クリティカルヒットで体力を吸収するなど様々な能力があり
装備を組み合わせる楽しさがある。
セット装備やスキルのランダム性は明らかにディアブロを意識したもので安心の作り。贅沢に見た目も変化する。
スキルツリーがかなり豊富になっておりスキルにプラスアルファの能力を付けてカスタムする仕掛けも
ディアブロ3の息吹を感じる。
ここが前作より大幅にパワーアップしており成長の楽しさは太鼓判。
■マップの攻略方法の自由度
戦闘システムはアサシンクリードやバットマンアーカムによく似た集団に囲まれるカウンターバトル。約束されたアクションバトルが楽しめるのだが、戦わずして敵を倒す事も可能で自分で突っ込んで敵を全て殺すのもいいしマップにある罠やギミックを使ったり
敵兵を洗脳して襲わせる事で自分の手を汚さずにターゲットを殺す事もできたりと攻略方法の自由度が高い。
これは雑魚だけじゃなく大ボスを倒すときに側近を洗脳して兵士のいない場所に呼び出して一方的に暗殺するなんて事も出来る。
このゲームでしか体験できない楽しさが数多くある。
■攻城戦
自分が仲間にしたオーク部隊を率いて敵の砦を攻めるドミネーションの一人用版みたいな遊び。何より演出が良く突撃ー!という声を上げて敵の城に突っ込んでいく感覚は最高。ここの遊びについては結構単純すぎてもっと掘り下げたらかなり楽しくなる可能性があるので遊びとしては△。
【×】
■シナリオ
前作よりも原作との絡みを増やしてファンが喜ぶエッセンスはあれど総じてみればストーリーを楽しむものとしては弱く
キャラクター別のストーリーも唐突に終わってしまう甘噛み感。おまけという感じ。
■移動での不快感
アサクリでよくある上るつもりがないのに昇ってしまったり掴むつもりがないのに掴んでしまうという事故がストレスがたまる
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2017/11/23(木) 21:27:13|
- ├PlayStation 4
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