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ゲームレビュー ボクラの九龍城

ゲームばっかりやってる人のメモ帳

Control

【評価 /10】
8点


【○】
■奇妙な世界観を表現するグラフィック、アートワーク、破壊表現
アランウェイクやクォンタムブレイクのような実写とリアル調のグラフィックが混在して作り出す現実のピースが少しずれた異界のような不思議で美しい世界観とシナリオと、マックスペインを開発した経験をフルに生かしたガンアクションとど派手な破壊表現、まさにRemedy Entertainmentの開発経験を集約したような作品。

世界観やシナリオはとても特徴的。アランウェイクのような奇妙な世界観作りは彼らの得意とする所で、本作に登場するパワーオブジェクトという不思議な物質はまさにSCP財団を思わせる内容でオカルトファンはワクワクしてしまうような物ばかり登場する。それらを表現するオフィスが突然異界になったり、急に決まったドアからしか出れないモーテルに飛んだりなどの不思議な映像をリアルに表現している演出の数々が素晴らしい。難解なシナリオだがトワイライトゾーンやXFILEが好きな人には特におすすめ。

もう一つはバトル。
主人公のシェリーはスターウォーズのフォースに似たイメージの物を浮かせて投げつける力を武器に戦うのだが、置いてある椅子やテーブルのような物だけではないコンクリートの柱の一部をちぎって石片を投げつけたり敵の死体を投げつけたりと何でもあり。
ステージの至る所が破壊可能で机の上に物を投げつけたら置いてあった書類の束が舞ったり、消火器を投げつけると煙があたりに広がったりと演出が本当に細かい。アクションの爽快感はリアクションによるものが大きいがそこが素晴らしい。

こういったゲームだと世界観や映像で力尽きて遊びが薄いってパターンが多いがこのコントロールは冒頭で言った通り超能力&ガンアクションとしてかなりしっかり作られている。ゲームが進行するほど可変して様々な射撃が可能な銃は派手な攻撃が出来るようになり超能力も浮遊や洗脳などどんどん増えて行く。

本作最大の魅力は「破壊表現」にあると言ってもいい。
戦闘前は小綺麗だったオフィスがそんな破壊の力を持った主人公と複数の敵がぶつかり合い戦闘を終えると嵐でも来たかのようにボロボロになってしまう。そんな力を思う存分振るった後のエクスタシーを強く感じることが出来る。
今までシナリオよりなゲームを作る開発だったが作品を重ねるごとにバトルや成長などゲームらしい要素が増えていっているイメージ。コントロールは彼らの新しいチャレンジであり成功している。


【×】
■ローカライズ
ミステリー色強く複雑なストーリーが本作でも売りなのだが、会話のテンポが速くかつ出た音のテンポで文字が出て消えてしまうので字幕を追うのが困難。
元の仕様だと思うのだがじっくり読みたいのに自動で物凄い速度で流れてしまう。
こういった作りであれば、理想は「吹き替え+字幕の繊細な調整」

周囲のキャラが一斉に喋ると画面下部に大量に文字が出てわけがわからなくなるのもしんどい。大事な話を聞いてるのに近くにいるNPCの日常会話が出てかき消されたり…

ウィッチャー3が日本で高い評価を受けて成功した理由に高品質のローカライズがあったと思うが本作は海外で高い評価を受けているゲームだけに日本版だけこういうマイナスポイントがあるのは本当に勿体ない。


■リトライ
油断しているとサクッと死んでしまうバランスは構わないのだが、リトライにかなり長いロードとセーブポイントまで戻るので場所によってはボスへのリトライに毎回3分くらいかかるのは苦痛。


■メトロイドヴァニアをやるには練度が足りない
目的地のガイドが色がついて知らせてくれるのが基本なのだが、時よりそれがない場合があり会話をしっかり聞いていないと迷ってしまう。常にプレイヤーの行先が迷わないようにして欲しかった。

ドロップ収集の概念がドロップ品が溢れて分解する手間があり、この程度のプラスよりマイナスに働いている部分が大きいように感じた。


■投擲物が引っ掛かる
コントロールの重要な戦闘スキル「投擲」物体をR1で引き寄せて投げる時必ず右手を掲げてキャラの右側に投擲物が浮遊した状態から投げるため、前には柱があるとして右側の敵に投げる時は柱に体を隠したまま投げる事が出来るが左に投げようと思った時に大抵正面の遮蔽物に当たってしまう。これがL1で左に物体を持てる概念があって左右上手に状況で使い分けないとこういう失敗が起きるよ!だったら納得できるが、それがないので細かいストレスがジワジワと溜まる。





【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ

テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム

  1. 2019/12/26(木) 21:14:46|
  2.  ├PlayStation 4
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

もう少し作り足りない

世界観やストーリーがかなり好みにだっただけに、メインの短さや字幕表示スピード・雑多なアイテム等々が残念でした。シーズンパスは価格の割にDLCが少ないので悩んでいる処です。(サブクエ「徳井義実博士の〜」の徳井博士役に小島秀夫さんが出てるのは気になりますが。)
追記 アランウェイクっぽい雰囲気でしたが、実はアランウェイクと同一の世界線らしくて入手テキストに匂わせる文面が有るそうです。
  1. 2019/12/28(土) 12:52:34 |
  2. URL |
  3. ana33858 #HLrqDUJ6
  4. [ 編集]

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