【評価 /10】
5点
【○】
■魅力的なグラフィックと素晴らしい音楽
本作から藤島康介氏からブリーチの久保帯人氏にキャラデザが変更しているのだが、とてもかわいくて個人的には満足。
メインのヒロインキャラクターのグラフィックには力が入っていて、ギャルゲー的要素である女性キャラクターとの会話劇は、表情も良く動き魅力を表現出来ている。かなり素晴らしい。ポインターでキャラクターを触ってリアクションするという流れがとても懐かしかった。銀座の街並みや大正ロマンを感じさせるマップや街のグラフィックもアニメとゲームの間のような絵作りで良かった。
最も素晴らしいと感じたの楽曲面。サクラ大戦らしいよね、と感じるようなクオリティの高いBGM、次回予告などの演出面はファンにとって懐かしくも心躍るものだった。サクラ大戦の雰囲気づくり、旧作ファンに喜んでもらおうという気概を感じた。
【×】
■シナリオ
正直ここはひどい。本作は過去作の10年後という設定になっていて、栄華を誇った帝国華撃団が落ちぶれ今や演技の素人4名で運用しておりまともに講演も出来ない、金がないから機体の整備も出来ず帝都を満足に守る事も出来ない、今にも帝国華撃団が解散寸前という状態に主人公が隊長として赴任する所からスタートする。ありがちな展開でサクセスストーリーを描くのだろうと思っていたのだが、経営難でお給料も払えませんと言っていたのに急に世界トップスターの女優が5人目として赴任し演技を教えてくれと言ったら絶対嫌だと言っていたのに特にドラマもなく演技指導をはじめ、ついでに天才メカニックも一緒に赴任して機体整備もなんやかんやでやるしあまった資材で舞台に海でも空でも投影できる装置を作ると言い出して問題を解決し、修理する金もないはずなのにピンチに主人公の新型機が投入される。どういうことだ?というポイントが本当に多い。「なろう的」なテンポをやりたかったのだろうが、それに失礼なレベルであまりに大雑把。そんなクオリティが基本となっている。
帝国華撃団に関わるキャラクターは主人公、女性隊員5名、経理や売店なども含めて人格もよく設定はもう少し丁寧に描いて欲しいと思いつつもそれなりにちゃんとしていて何気ない掛け合いなどはおもしろいのだが、メイン以外の登場するライバルや敵キャラが幼稚で中身の薄いキャラばかりで本当にひどい。冒頭で上海華撃団という落ちぶれた帝国華撃団の代わりに帝都を守ってくれている他の華撃団のキャラが助っ人に来たのに急にサクラの機体をぼこぼこにし始めてその後何事もなかったかのように共闘するのが驚きの違和感だったし、そのあと出てくるキャラも俺が最強、お前ら雑魚みたいなイヤミを言う性格の悪い中学生みたいなやつばかり出て来てプレイしていてレベルの低さにため息が出てしまう。見た目や音楽の部分は良かったと思うので、勿体ない。
■戦闘
サクラ大戦といえば戦闘がシミュレーションだったのだが、本作は思い切ってアクションに変更。ざっくりいうとKOEIの「無双シリーズ」に近い遊び心地で、もっというと「ガンダム無双」によく似ていてブーストで素早く移動し、弱攻撃から強攻撃への連続コンボでわらわら来る敵を倒していく。中ボスクラスの敵は攻撃をギリギリで回避してベヨネッタのウィッチタイムのようにスローモーションで圧倒するみたいな仕組みがある。
全体的に遊べないレベルではないのだが「浅い」というのが正直な感想。
硬い敵がスーパーアーマーでふってくる攻撃を見切ってを繰り返してHPを削るのも単調でそれが大半の遊びになっている。ロックオンが出来ないのも地味にストレスで操作性にも問題あり。
自分が操作するキャラ以外が戦闘中どういう動きをしているのかってのはあまり関係ないので色んなキャラクターの良さや連携感みたいなものが感じられないのも残念。
せっかくセガなので戦場のヴァルキュリアのシステムで作ってくれたらよかったのかなと素直に思う。
■フルボイスじゃない
フルボイスじゃないのでダメという頭ごなしな話ではなく、ボイスで喋っていた所から次の会話に切り替わって突然声がなくなったりと作りに問題を感じた。急に声が入ったり消えたりするような感覚で、どうでもいい会話に声があり、凄く良い会話に声がなかったりと、バグみたいに感じてしまう。あまり作りが良くない。まあ出来ればギャルゲー的な側面もあるためフルボイスにこだわって欲しかった。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2019/12/19(木) 21:20:13|
- ├PlayStation 4
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