【評価 /10】
9点
【○】
ブレスオブザワイルドファン必須プレイの良コラボ無双
本作はゼルダの伝説ブレスオブザワイルド(以下BotW)の中では断片的にしか描かれなかった勇者が敗北しハイラルが滅びかけた100年前の大厄災の真実を描く作品で、発表時SNSでは「バッドエンド確定」なんて揶揄されていたのだが…詳細な内容のネタバレはしないが、中々サプライズがある内容になっていて驚きを与えてくれる。大厄災での敗北や失われた英傑達との儚い記憶はBotWの世界観に厚みを出していて大好きなのだが、本作では別の可能性を見せてくれて個人的には胸が熱くなるような展開が見れて満足だった。
開発はコーエーテクモ。ファイアーエムブレム無双、ドラゴンクエストヒーローズ、ペルソナ5Sなど他メーカーとのコラボ無双は毎回素晴らしいクオリティで今回はゼルダ無双シリーズ2作目というのもあり正直まったく心配してなかったのだが、期待通り素晴らしい出来栄えだった。本作の細かなシステムなどは後程細かく説明するが、イメージは前作のゼルダ無双のような大量のキャラが使えて無双の遊びに重点を置いたお祭りゲームというよりは、ドラクエヒーローズに近く本筋のストーリーがしっかりありつつ無双アクションを遊んで行くイメージ。BotWのように丸太をビタロックして飛ばしてそれに乗ってタオパイパイごっこするみたいなのは出来ないのだが、草場に火を放つと炎上効果が上がったり、鉄製の武器をマグネットで拾ってそれでぶん殴るようなクリエイティブな遊びは出来る。戦闘システムの触り心地が限りなく原作に近い駆け引きがあったり、ビタロックを使って敵を停止したり、素材を集めての料理やコログ探しなど遊びの中にBotWの仕組みを上手に採用していてコラボ無双の完成度の高さに関心してしまう。
続編を遊んでいるような感覚を重点に置いているイメージでストーリーと無双遊びのバランスがいい出来栄えだったので、他のコラボ無双を遊んで面白かった人や原作ファンで来になっているけど迷っているという人もぜひ安心して遊んで見て欲しい。
大幅に上がった爽快感と原作の駆け引きによるタイマンの楽しさ
「無双」という名前を冠するだけあって戦闘のスピードとアクションの演出は数倍になっている。画面いっぱいに襲い来る敵を簡単操作かつど派手なコンボで薙ぎ倒して行くのは気持ちいい。それに反してボス戦ではBotWのようにロックオンしてにらみ合い、相手の攻撃を寸前で避けてラッシュを食らわしたり、特定の予告演出に「アイスメーカー」、「マグネキャッチ」、「ビタロック」、「リモコンバクダン」などのシーカーアイテムを合わせる事で隙を作って大ダメージを与える簡易SEKIRO的駆け引きのあるバトルが楽しめる。原作の攻略法もそのまま反映していて、ガーディアンのビームをシールドバッシュで返せたり、イワロックをバクダンで破壊してダウンを取ったりなど様々出来る。原作を遊んでいるような感覚を感じさせつつ派手な無双の雑魚狩りと、ボスとの真剣勝負が一体になっている感覚が綺麗にまとまっていてとても良かった。
とまあシステムの話ばかりしてしまったが御託抜きにリンク以外の英傑達を育成して自分で操作して遊べるというのは単純に最高だった。
ボリュームは十分
ストーリーだけでも13時間くらい。寄り道も全部となるとかなり時間がかかりそうなイメージ。クリア後にキャラ追加ややり込み要素も結構ある。
【×】
後半は中ボスの「適量」を超え面倒になる
このゲームのボス戦は楽しい。無双でいう名前つきの武将のような存在でステージの拠点を守るような中ボスはロックオンして攻撃を寸前で避けたり、適切なタイミングでアイテムを使用する事でチャンスを付けるBotWのボス戦のような戦闘になるのだが、これが「適量だとおもしろい」のだが、中盤以降あまりに大量に出てき過ぎてだるさを感じてしまう。一番はボスが適正レベルで行ってもそこそこ堅いって所かもしれない。(放送中レベルが足りない状態で進んでいるのが原因かな?と思ったら適正でも堅く感じた)ボスにかかる時間とステージに出現する量の適正値が後半ちょっとオーバー気味できついかなという感じ。ステージを跨いでも似たような配分なので1時間のプレイの中でみると「またこいつか」ってかなり面倒に感じてしまう。大ボスクラスは長くて良いのだが、中ボスクラスは「無双」という銘を打っている限りはもう少しテンポを上げてもいいかなと思った。この時間をキープするなら敵のパターン、こちらのスマッシュ演出パターン、攻略パターンを増やすなどもう少し繰り返しに耐える厚みが欲しい。
戦闘中のカメラ、フレームレートの低下
敵の攻撃を見てリアクションをするゲームなのだが後半特に狭い場所にでかいボスが無理やり詰め込まれていてカメラが圧迫されて相手の予告演出が見えなくなったりという事があった。
スペックの問題だがフレームレートの低下は結構感じる。素晴らしいゲームだけにフル表示でヌルヌルで遊びたいというのは率直な所。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2020/12/04(金) 21:21:20|
- ├Nintendo Switch
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