【評価 /10】
8点
【○】
---シリーズの復活を賭けた渾身の一作、非常に上質なテイルズ2016年に発売したベルセリア以来の5年ぶりの新作。個人的には炎上騒動にもなったゼスティリア、ベルセリアの2作品のみ遊んでなくてそれ以前は全てプレイしている。
結論から言うと、本作はメインビジュアルから頭身が高いキャラクターで、従来の明るいイメージより暗めでシリアスなコンセプトで心機一転をイメージしており、新しい挑戦とシリーズ復活を賭けた渾身の一作でビジュアル面からシナリオ、バトルの部分まで気合を隅々まで行きわたらせたハイクオリティな作品となっていた。
グラフィック面は大幅に進化し、テイルズのかわいい印象からかなりリアル寄りになっている印象。マップも良く作り込まれているし特にキャラクターの表情と、戦闘のエフェクト周りが素晴らしかった。
シナリオ面はいきなり奴隷スタートで酷い人種差別がまかり通った世界で主人公は不遇の境遇からの脱出を目指し戦うのだが、冒頭は仲間内でも疑心暗鬼でテイルズの従来のような明るい掛け合いのイメージから反する挑戦的な方向性になっていたが、遊んで行くうちに徐々に従来の雰囲気も感じて行き『やっぱりこれはテイルズだ!』と思わせてくれた。
戦闘面は結構シビアなバランスになっていて従来の作品で例えるとアクションとコマンドを掛け合わせてシビアなバランスの中で戦う感じでFF7Rがかなり近い印象かなと思う。これは構造のイメージだけじゃなくエフェクトはFF以上に感じるような部分もあるくらいだしアクション面のクオリティも素晴らしい。特に敵の攻撃を見切ってギリギリで回避する事でチャンスが生まれる本家アクションゲームのような操作力を要求する回避遊びに重点を置いていて、本作は回復アイテムが相当絞られているのでアイテムごり押しがしづらくアクションの要求度を高めてしっかり操作してもらおうという方向にしているのも好感だった。(ここはテイルズの従来ファンには結構きつかったかもしれないが難易度の変更などでも対処できる)
個人的には新しい挑戦や切り口を模索していく事が新しいファンを獲得し作り手のクリエイティブを広げ、シリーズを活性化させていくと思うので、こういったチャレンジ的な作品が早々に100万本売れるという結果になっているのはとても嬉しい。テイルズシリーズ復活を実現した作品。
【×】
---斬新ではない上質なテイルズ。というのは良い意味でもあるが古典の内に収まっているのも事実。彼らの実力ならもっと驚きを作り出せると思うので堅く作ったであろう復活の一作からさらなるチャレンジをして欲しい。スカーレットネクサスもそうだが中身は良く出来ていると思うのでビジュアルとかガワの部分でペルソナシリーズくらい尖れたら最高なのかなと思う。
---戦闘の不満戦闘は総じておもしろいのだが細かな不満もいろいろあった。
レベリング。RPGなので当然なのだがレベルを上げる理由が自分が勝てないというよりは仲間のAIがあまり賢くないのでそいつらが死なない程度に上げなきゃいけないというネガティブよりなレベリングになるのが辛かった。じゃあ話でもみながらレベルをあげようってサブクエをやろうとすると、攻略時点で発生するサブクエの多くがその瞬間倒せず徒労に終わる事が多かったのも気になった。
戦闘中、広いフィールドで背後の攻撃を視認できないのでさばききれない部分が多く近接キャラに不利を感じたので見えない角度から敵の攻撃が来る時のアラートの表現を頑張ったらもっと上手に動かせるほど気持ちよく遊べて良かったかもしれない。
ブーストアタックという敵にWeakをついて圧倒する仕掛けがあって面白いのだが大量の敵が出て来て一部しか止められなかったり、相手の頻度に対してこちらがあまり連打できず意味がないみたいな場面が多くてもう一つに感じた。
終盤敵の重量が重めでほぼコンボがつながりづらく敵も強くシビアなので使うキャラや技が限られるように感じた。
---キャンプでの課金アピールせっかくキャラの掘り下げをする場面で冷めてしまう。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2021/10/22(金) 21:29:18|
- ├PlayStation 5
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