ドリームエンジンズ
【評価 /10】
9点
【○】
---SLGの立ち上がりの面白さを何度も堪能できる画期的な作品世間で全く話題になっていないが、実はかなりの発明をしていて個人的にかなり評価が高いインディーゲーム。
「シミュレーションゲームの立ち上がりって面白いよね?」
信長の野望でいつ滅ぼされるかわからない初動…
エイジオブエンパイアの2村目作るまでくらいの資源集めと索敵…
ファクトリの軌道に乗るまで…など
シミュレーションゲームって軌道に乗って安定期に入ると作業になってつまらなくなるイメージがあるのだが、最初のヒリヒリした楽しい部分を何度も楽しめるようにしようぜっていうのが本作の魅力だと思う。
プレイヤーはバケモノがうじゃうじゃいる謎の世界で浮遊都市の繁栄を一手に担うロボットで、索敵、戦闘、資源の回収、街の繁栄、更なる技術の発明などをタイムアタック的にサクサクとこなしていく必要がある。
なぜ急ぐ必要があるのか?街の周囲には『バケモノ』が存在しているのだが、こいつらは自分の近くにロボットや建築物があると血眼になって破壊しにくる完全なる敵対者で、仮に手を出さないようにしていても一定間隔で街の中心に向かって襲撃をかけてくるのでこれを迎撃出来なければゲームオーバーになってしまう。こんなシビアな状況の中で迎撃しながら街の繁栄をしていく必要がある。
・何はともあれ資源回収
『資源採掘→加工場→加工品を使った生産→倉庫にしまう』という流れを全てベルトコンベアで繋ぐ事でオートメーション化が可能で、別ゲームで言うとファクトリオのような遊び心地に近い。手間がかからず次々と生産品が流れて行く様は、アリが砂糖を巣穴に運んで行くのを見ているようなえもいわれぬ気持ちよさがある。限られた土地の中でいかに美しく効率的にラインを引けるかがプレイヤーの腕の見せ所。
・建築
回収した資源を使って家を建て人口を増やし、労働力を増やしてエネルギー施設や食糧生産施設などを拡張、研究所を作ってドンドン新しい技術を発明して効率的に街を大きくしていく。
・ロボットの強化
装備や回復アイテムのような概念があり、研究を進める事で速射、範囲攻撃などのボウガンを手に入れたり、敵に囲まれても食い破られない強固な装甲にすることが出来る。他にも設置型のタレットのような防衛装置や、壁を作って敵の進路を妨害する事も可能となっている。しっかり建築と研究を進める事で現地の探索や迎撃を楽にする事が出来る。
冒頭で浮遊都市を反映させると言ったが、なぜ浮く必要があるのか?
さきほど書いた通り敵は時間経過で襲撃をかけてくるのだが、さらに時間経過するほど特殊な力を持つ個体が混ざり数も増えより強大な力で襲撃してくるのでいずれ手に負えなくなっていく。要するに長く同じ土地に留まる事が出来ないというのがこのゲームの重要なポイントになっている。
面白いのは浮遊都市には町の中心につながる板のようなエリアがあるのだが、これに乗っかっている建築物しか次の土地には持って行けないのと、次降り立つ土地の環境は完全ランダムで、敵の強さ、新資源の有無、資源の量、砂嵐などの特殊環境など様々。
プレイヤーはありったけの資源を集め、敵を迎撃し、研究して新しい施設や装備を作り、次の土地に持っていく建築物を見極め、ランダム生成された新しい環境で、シミュレーションゲームの立ち上がりの何も無い所から安定させるという難しくも面白い遊びをひたすら繰り返して行く。これは女神転生のRPGのレベルアップって面白いから何度もレベルアップしてスキルをガンガン覚える立ち上がりは何度も体験出来た方がいいよねって悪魔合体システムくらいの中々の発明だと思う。
---難易度自由自在環境設定を細かくいじれるってレベルじゃないほど細かく設定できるので、まったりゲームから極めし者の地獄の環境まで簡単にセッティングして楽しめる。
【×】
---チュートリアル、尖りすぎたアートガイドはかなり足りない印象。もっと丁寧にする必要がある。
さらに見た目の部分が魅力的だが尖りすぎてるので多くの人の手に渡らない心配がある。
食わず嫌いしないで遊んで見て欲しい。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2021/12/07(火) 21:44:51|
- └PCゲーム
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