【評価 /10】
9点
ポケモン図鑑コンプリートまでプレイ
【○】
■ポケモンシリーズ新たな挑戦ポケットモンスターと言えば…
・昔ながらのエンカウントコマンドバトル
・各タウンのジムを制覇してポケモンマスターを目指すストーリーライン
・最終的に対戦で勝つために育成や厳選
という定型の流れがあるが、本作ではその大部分が存在しないか、中心の遊びではない。
これに対して定番が遊べなかった事で拒絶感があった人もいたと思うのだが、
なぜそうなしなければいけなかったのか?と想像すれば
「ポケットモンスターを前に進めるには?」こういう表現をしてみたい、こういう遊びをやってみたいという大胆なアイディアを実現するためには定型の遊びから離れないと作りずらかったのだろうと想像する。
個人的にはポケットモンスターの進化はすっかり止まっている印象で、最新技術で作られたであろうソードもグラフィックは進化しても遊びの面ではゆっくりと進んだという印象だった。世の中のどんどん進化していくタイトルと見ていると、トップクラスのグラフィックで活き活きと動くポケモンを見てみたい、オープンワールドで自由に生きるポケモンと触れ合いながら遊びたい、今までにない新しいシステムを取り入れ体験をしたい、古典ではないポケットモンスターを遊んで見たいという気持ちが強かったので、本作を遊んでやっと少し進んだという感覚でとてもポジティブだった。
では、実験作とか外伝的な作品らしいテスト版のような作りかと思いきや、ビジュアル面はシリーズの中でもトップクラスの技術を導入し、オープンワールド化を果たしていて、本家ポケモンでは見れなかったような遊びや表現の数々…こんなポケモンの姿が見たかった!という体験が見事に実現していた。まだまだ粗削りな部分は多いのだが、開発の気合も強く感じられたし、今後のシリーズにも良い影響を生み出すような野心に満ちたタイトルになっており個人的にはかなり高評価。
個人的に本作でポケモンをぶっ壊していて好きだったポイントをいくつか
-ポケモンと人は友達ではない。強大な力を持った野生動物を恐れるような人間達世界観がとても良かった。
舞台はダイヤモンドパールの舞台であるシンオウ地方のはるか昔を描いていて、
まだ人間とポケモンの距離が遠く、人々はポケモンを怖い野生動物のように思っている人が多い時代という設定がまず非常におもしろい。主人公は未来からアルセウスという神のようなポケモンに転送されてこの時代にやってきており、ポケモンを恐れる人々の中で唯一人とポケモンが幸せに暮らす時代を知っている主人公がみんなの価値感を変えて行くような存在になっている。
実際に外を歩いていると野生のポケモンたちは容赦なくプレイヤー「本人」に直接攻撃をしかけてきて、倒されると所持品の一部を落とすペナルティを食らう。実際に夜の親分という目が光っている巨大な固体に見つかって追いかけられたり、はかいこうせんをぶっ放されるとちょっとしたホラーゲームのような体験になるのだが、それをポケモンでやるか!という驚きの設定にまず強く心を惹かれた。
主人公が身を寄せるコトブキムラは違う地方からの移民達が築いた村でまだ日も浅く、元々その土地にいた信仰の異なる人々と上手くやって行こうという状況の中で、主人公が現れるのをきっかけに土地に様々な問題が発生し、時には主人公は疑いの目にさらされながらも、理解者を増やしていきながら異なる考えの人々をまとめて行くようなシナリオで、これもポケモンんでこれをやるんだっていう部分で個人的には凄く好みだった。
キャラクター達も非常に魅力的で、人間らしい泥臭い部分や心情をコンパクトに表現出来ていて大人ですら深く頷いてしまうような教育上よろしいセリフを吐いてくれる。個人的にはポケモンの生態だったり、人物の心理描写とかももっともっと大人向けにしっかり描いて欲しかった部分もあるが良いラインだと思う。
-戦闘すらしない?ポケモンゲット本作はオープンワールドに生息するポケモンにボールを投げてそのままゲットが出来る。
ここはシンプルで一番の挑戦ポイントともいえるのだが本作はアクションゲームの基礎を持っていて。
メタルギアソリッドやダークソウルでもやっているかのようにステルスしたり緊急回避でポケモンの攻撃をかわしてボールを投げつける。ポケモン気付かれないように繁みを使ってステルスしながら後頭部にボールを投げつけて捕まえるのだが食う物を取るようなノリのただの捕獲だけど「そんなんで絆生まれるの?」と思ってしまうが、慣れて来て事務的にポケモンボールをそこらへんに投げまくりテンポ良く捕まえる快感を覚えるといちいち戦闘して捕まえるという工程に戻れなくなりそうだった。
素晴らしいオープンワールドで自由に暮らすポケモンたちを眺めているだけでも楽しいし、新しいエリアで遠くの方にポケモンの影を見つけたときの「いたいた!!」という発見の楽しさと、こっそり忍び寄って捕まえられた時に喜びは従来のポケモンにはない楽しさがあった。ポケモンは捕まえて育成して対戦をする存在という感じが強いと思うが、原点のコレクション的楽しさ、捕まえて楽しいという部分が強く引き立っていて結局全ポケモンをコンプするまで遊んでしまうほどハマってしまった。
バトルは正直悪い部分が多くかなりカジュアル(以下悪い点に)
良い点はポケモンのサイズ感の違いみたいなものがビジュアルでしっかり表現されていたり、わざの演出がど派手でとてもカッコいい点も○。
ボス戦だけ急にTPSアクションみたいになってちょっとしたダークソウル的アクションをするのだが良いエッセンスにあっていて楽しかったのだがこの方向を伸ばす必要があるかは怪しい所。
とまあ様々な挑戦があって、良い所がいっぱいある分悪い所もしっかりとある本作だが、
個人的にはポケットモンスターシリーズが前に進むきっかけになる作品だと思うし単体としても面白いので
ぜひ今までシリーズに触れてない人も動物捕獲ゲームやるくらいの気持ちでやってみて欲しい。
【×】
■バトルの面白さは減少 ボール捕獲のバリエーションの乏しさまずバトルはかなり大味になっている印象。特性もないし素早さを重視した行動によって早いポケモンが一撃で倒すという大雑把目な展開になりやすい、特定にタイプが不遇に感じる部分もあった。力業早業というシステムもそれほど仕事をしている感覚がなかった。」
ポケモンの捕まえ方が単調になりがち(煙幕炊いて後頭部に重いボールを延々投げてハメるみたいな)
一部出現や捕獲条件を必要とするポケモンがいたのでそこをもっと伸ばして欲しかった気持ちもあるし、
遊びも奥深さが欲しかったのはある。
■いつものポケモンがやりたい人には向いてないランクマッチもないし、バトルから特性が排除されていたり明確にカジュアルな仕様になっている。
厳選をして対戦をするというポケモンのエンドの遊びはこのゲームではまろやかになっている。
個人的にここは全く問題にならなかったのだがそれを求めている人にとっては不満点。
【おまけ】
悪い点は結構がっつりあるのだが、いい点がいっぱいあるので満点はあげれないけど9点という感じ。
個人的はかなり好きでした。この先にある景色が楽しみ。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える
8:良作
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:定価の価値はない (低クオリティ、バグ大、コンテンツ少)
0~3:これはヒドイ
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2022/02/17(木) 18:55:11|
- ├Nintendo Switch
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