【評価 /10】
8点
【○】
オクトパストラベラーやブレイブリーデフォルト2のSQEX浅野チームと、老舗シミュレーションゲーム開発のアートディンク共同開発。
オクトパス同様にHD-2Dを駆使したレトロスタイルのビジュアルで、遊び含めたゲーム全体のイメージはタクティクスオウガのフォロワー的作品。
物語の分岐タクティクスオウガと大きな構造で似ているのがLaw、Neutral、Chaosのようなプレイヤーの行動や選択によって物語が分岐する仕組みがある。本作ではMoral、Benefit、Freedomというプレイヤーの選択によって蓄積する数値によって仲間になるキャラクターが変化する。さらに本編中何度も展開の分岐があるのだがプレイヤーが選択するのではなく「信念の天秤」という主要キャラクターが多数決をして行く先を決めるという仕組みがある。プレイヤーは反対派のキャラクターの意見を覆すような情報を集めて説得し、思う方に誘導する事が可能になるという独特の仕組み。エンディングだけ変わるようなゲームと違って細かく展開が変化するので周回が退屈ではない。
ストーリーは塩と鉄を巡る3国のリアルな戦争や政治の物語となっているのでリアル指向なストーリーが好きな人にオススメ。キャラクターはベタだが、魅力的かつそれぞれを掘り下げるようなサブシナリオも充実しているのがとても良かった。テキスト量がかなりあるのだが、ストーリーは全てフルボイスとなっているので豪華声優陣の声で物語を楽しめるのでアニメや映画を見ているように楽しめる。
ロールの概念がある戦闘タクティクスオウガの革新性だった高低差の概念に+タンクが挑発してターゲットを取ったり、マップに遮蔽物を出して敵の進路をコントロールするクラフターやジャマーのようなロールの概念があり、レトロなビジュアルでありながらSRPGに戦略性の新たな広がりがあってとても良い。バランスはレベルを上げないとシビアな印象だが、レベリングに規制がないし、キャラクターが戦闘中倒れても戦闘が終わると復活するので気軽に楽しむ事が出来る。多くの人にオススメしやすいゲームと言える。
【×】
丁寧だがテンポが悪い物語は面白いのだがプレイ中ADVゲームかな?ってくらい1時間以上会話を見ているだけって事が多かったり、レベリングの重要度が高くレベル上げの時間が長かった印象。もっと簡略化、洗練していたら評価が上がっていたと思う。
バトルバランスが命中や回避、素早さによる行動順などの概念が強いのでレベルを上げないと直進してくる雑魚に蹂躙されてしまう感覚で、スキルの使い方やテクニック戦略性でレベル差を大きく覆せるバランス感に寄せて欲しかった。
プレイヤーがストーリーをガンガン進めたり挿話を戦闘マップにしてその中で簡略化された会話が展開して無駄な会話を減らしつつレベリングさせるとか、足を止めずにゲームが進んでいるようなバランスの方が良かった。
物語で気になる点リアルな戦争を描いているだけに兵力の開示がないのが常に引っかかっていた。グリンブルグ王国がアホみたいに突破されたり、こんな小さな兵力の自分に負けた将軍が、丸々兵力残している三大諸侯のあいつになんで余裕で勝てたの?とか度々気になっていたので、各国の兵の精強さとか、その時の戦力さや状況、どのくらいの兵が動いているのかっていうのはしっかり描いてほしかった。
オートレベリングが欲しい上記の通りレベル上げが必要なタイプのゲームなので、レベル上げはし放題なのだが全てマニュアルなのが辛い。近年スパロボにオートが実装されたりスマートフォンSRPGにもオート機能が充実しているのでレベル上げが重要なゲームなら出来れば実装して欲しかった。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2022/03/28(月) 21:52:45|
- ├Nintendo Switch
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