【評価 /10】
6点
【○】
本作はスクウェアエニックス+プラチナゲームズというニーアオートマタと同じタッグによる新作。
プロジェクトのテーマはニーアオートマタのアクションで遊べるディアブロライクなハクスラアクションRPGを目指して作られたタイトル。
では実際どういう仕上がりなのか?
・アクションは良い部分も悪い部分もあるバビロンズフォール最大の個性は、武器を4つ同時に装備する事が可能となっていて、これらは装備箇所によってモーションやエフェクトが異なり4箇所にどんな武器をセットするかで近接主体、遠距離主体、バランスなどプレイヤー好みで役割の方向性も変わるし独自のコンボを作る事が可能となっているのが特徴。
面白いのは癖があるが慣れると楽しい操作感。手に装備出来る□ボタンの弱攻撃と、△ボタンの強攻撃+背中に手足のように動かせる糸に武器を2つセットする事が出来てR2L2を押す事で使用出来る。例えば□□△みたいなコンボを繰り出しながら、L2とR2を長押しチャージして最後にぶっ放したり事が可能で、多くのボタンを同時に使う分慣れが必要だが、独特の操作感と爽快感があるアクションを実現している。例えば弓で遠くから攻撃しながら両肩でハンマーをダブルでフルチャージして溜まったら近寄って叩きのめすとか、手の剣でコンボしながら同時に両肩に剣を乱舞状態で暴れさせて凄い連撃を繰り出すなど、このゲームにしかない楽しさがある。さらにクリア後にテクニカルモードという操作モードが解放するとアクションがかなり楽しくなる。敵のアクションも多彩で雑魚でもバリエーションと個性が際立っている。ただ淡々とHPを削るのではなく、FF14のようなDPSチェックや床避けギミックのようなものがあって面白い。
ニーアオートマタやアストラルチェインがベースになっているシステムなので比較してしまうが、マルチのオンラインゲームというのもあって細かな質で言うともっさりして感じる部分はあるし、何度も繰り返すハクスラゲームだと思うと操作負担が大きめに感じる部分がある。※βテスト以降もずっと調整を繰り返して徐々に改善しているので今後に期待している。
・ハクスラRPG装備にはランダムでオプション能力がたくさんついていて、走りながらゲージを自動回復して溜めショットを延々ぶっ放すとか、敵のHPを吸収する能力で張り付いてひたすら殴りまくるなど、様々なビルド遊びが実現している。問題点はゲームリテラシーがそれなりにないとビルド遊びを楽しめない構成が複雑な部分と、極端に強いビルドが際立っている印象がある。モンハンのスキル発動よりやや複雑に見える印象。テンポよく装備が手に入るし装備レベルが上がっていくのでテンポが良い。こちらも良い部分もあるが粗削りな印象。
・ユーザーフレンドリーな運営と今後の伸びしろユーザーの声を聴いてガンガンゲームを良くしていくというスタイルのようで実際にリリース後1ヵ月立たず無料で装備品100以上、新武器種追加、ステージやニーアコラボなど大きなアップデートと調整をしているのと、今後も調整していくと発表しているので、どのくらいゲームが良くなるかの伸びしろに期待がある。
【×】
・アートの強い癖が悪い方に向いているスクウェアエニックスという冠がついてしまうと、どうしても美麗なグラフィックを期待してしまうのだが、本作は油絵っぽさを売りにしているとはいえそれが荒いグラフィックの印象を際立ててしまっていて古臭いビジュアルに見えてしまっている。さらにデザインを担当している田島光二さんは普段映画のコンセプトアートなどを手掛けている方で、今回ゲーム作品は初挑戦という事らしいのだが、かなり癖が強い印象で人を選ぶ。個人的に敵のデザインは好きなのだが、装備デザインはゲーマー目線だと一昔前の中国韓国のMMORPGのようなデザインに見えてしまってそれがまた古臭さを助長してしまっている。
・ソロプレイヤーのマルチプレイどんどん上に人が行ってしまって後発プレイヤーはストーリー部分で過疎りやすい。さらにマッチしたとしても他人のムービー時間を他プレイヤーが全員付き合わないと行けないのは地獄仕様のため多くの既存プレイヤーは助っ人にいかない。これはマッチング前にムービーを見る形にして欲しい。
アップデートでソロでも遊びやすい調整が入ったのだが、それでも敵が堅かったり攻撃が集中されると中々シビアで繰り返し遊ぶハクスラゲームだと思うとストレスがあるので、マルチで全体的に遊びたいという人にとっては厳しい。
・クリア後が本番というデザイン実はバビロンズフォールが最も面白くなるのはキャンペーンクリア後。エンドコンテンツが解放してランダムでレアモブが出たり周回のテンポとリターンは露骨に良くなってハクスラとしての楽しさがグッと高まり、バトルスタイルを切り替えれるモードが解放してアクションの楽しさが向上したり、バランスがシビアになって歯ごたえが高まり自分のビルドを全力でぶつける楽しさが向上してくる。ここまで到達するとバビロンズ結構面白いじゃないって印象に変わってくるのだが、これらがクリア後になっているのでその前に見限られてしまうという展開がよろしくない。
・武器バランスどの武器も強いという状況が作れていない。露骨に強い武器が存在しそれだけでまかなえてしまうのは誉められたバランスではない。
キャンペーンボリューム8時間前後。ストーリーを楽しむゲームというよりはクリア後のハクスラ部分がメインという感じ。無料アップデートによるストーリー追加もあるので最終的にどのくらいのボリュームになるかが気になるがローンチの時点では充実しているとは言えない。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2022/04/08(金) 21:15:20|
- ├PlayStation 5
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