【評価 /10】
8点
【○】
◆死にゲーというよりハクスラなファイナルファンタジー版仁王本作は、仁王シリーズを開発したTeam NINJAとスクウェアエニックスのコラボ作品。
まさに「ファイナルファンタジー版仁王」的なゲームなのだが、実際遊んで見ると仁王が好きな人にも、死にゲーは苦手だけどアクションRPGが好きな人にもオススメ出来る懐の深いゲームだと分かった。
・死にゲーというよりはハクスラRPG序盤は仁王に近い印象で「死にゲー」なのかな?と思いきや、拾った装備を入れ替えながら死んで数秒でリスタートしを繰り返してレベルが上がり装備とスキルが充実してくると、段々死ぬ回数が減っていき、どちらかと言えば敵を圧倒して爽快に殲滅して装備を拾って行くハクスラRPGゲームに変わっていく。Team NINJA開発なのでアクションの比重が大きいのかな?かとおもいきや、今回はファイナルファンタジーという冠がついているのでどちらかと言えばRPGの色が強く、強敵もレベリングで装備を集めたり弱点属性を突く事でアクションの腕がなくても圧倒することが出来るような感じで遊びやすいカアジュアル仁王的なバランスになっていると思う。当然、レベルが足りない状態で遊ぶとほぼ仁王くらいの感覚になる。
・アクションは簡単で爽快、カジュアルなSEKIROではアクションの楽しさが損なわれているか?というと全くそんなことはない。
アクションはさすがTeam NINJAという感じのクオリティ。
触り心地は仁王にかなり似ている。装備が豊富にありそれに応じてジョブが変化するのだが、モンハンや仁王の武器種を変えた時のように多彩にアクションが変化する基本となるコンボはジョブに応じてカスタマイズ可能なのだが、三國無双くらい簡単な操作でど派手なアクションが発動できるし、魔法もトリガーを引きながら呪文を選ぶ程度なので、終始操作負荷はそれほど上がらない。
個人的に評価したいポイントが2つ。
SEKIROシステムをカジュアルライクに実装した事。
SEKIROの体幹ゲージのようなものが搭載されていて、攻撃でそのゲージを削り切ると相手はダウン状態になる、ド派手な演出で一撃で葬る事が出来るのだが、SEKIROのように激闘の末という感じではなく、雑魚は無双の□□□△くらいの簡単コンボで体勢を削って即死くらいのペースで倒せるのでハクスラゲームのサクサク感と上手くマッチしている。
ソウルシールド
相手の攻撃や特定のスキルをジャストでパリィする事で奪って使えるようになる「ソウルシールド」という万能パリィ的な仕組みがある。パリィと言っているがタイミングはかなりまろやかで発動から数秒押しっぱなしで受付てくれる。SKIROのパリィを誰でも気持ちよく決められるようにしたような感じ。全ジョブ共通で使えるので引き撃ちや回避を連打して戦うのではなく相手の動きを覚えて前に出て攻め切って倒すアクションが楽しめる。ボス戦ではしっかりやり応えがあってダークソウルやデビルメイクライのボス戦の感覚で多彩な攻撃を仕掛けてくる敵と戦うのだが、レベルが足りない状態で挑んでアクションの腕前で圧倒するという事も可能。リトライストレスも軽いので何度も挑んでパターンを覚えて突破するアクションゲームっぽく攻略するのも育成して余裕で倒すRPG的な攻略もプレイヤーが選択して楽しむことが出来る。
・豊富なジョブとアクションかなりの数のジョブが存在しそれぞれ攻撃モーションも異なりスキルも異なる。これは仁王の武器種に近い感覚。装備の数もかなりあって、見た目もちゃんと変わる。ドロップが異常な量落ちるので近接系と魔法系両方同時に育成していく事が可能。メインストーリーを進める上では他のジョブもやってみたいなと思った時に何度も面倒な周回をするというバランスではない。
※さすがにハイエンドはそういう感じになっていくのだが。
・仁王コピーの安定感実際にプレイしてみると仁王のUI遷移やモーションなどもかなり使っている印象で、悪く見ると使いまわしのように感じるかもしれないが、個人的には良作の仁王ベースなので安心のクオリティという感じ。FFとかドラクエの世界観で仁王出来たら最高なのにな~っていう夢を叶えている第一歩のゲーム。Team NINJAは良作コラボ無双で有名だが、今後仁王コラボ系の作品がドンドン増えるかもしれない。
【×】
・ファイナルファンタジー?なアートファイナルファンタジー最新作=グラフィックやアート面の最先端というイメージがあるが全然そうじゃない。
個人的にすごく気になるのはクオリティよりもデザイン面で、キャラクターがファイナルファンタジー?なのか疑問に感じる。それがプレイ中定期的に感じてしまう要因の一つとして、装備が部位ごとにデザインが変わるのだが、このゲームは「さいきょう」を押すと異なる装備を組み合わせたヘンテコキャラクターが出来上がってしまいそれがムービーシーンではそのまま出てきてしまうのがとても印象が悪い。そもそもファイナルファンタジーらしくない独特のデザイン。Team NINJAの元となるTECMO系のクォンタムセオリーとかニンジャガイデン系の灰汁が凄く出てる感じ。アート次第でこのゲームはもっと売れた気がする。
・クリアまでドロップの楽しさがイマイチとにかく落ちる装備が多く、少し拾ったら「さいきょう」を押して入れ変えるという感じになってしまうし、装備レベルをどんどん上げる事がメインになってしまうので付いているスキルを気にせず遊んでしまいがちで、拾って確認して一喜一憂するようなドロップの楽しさを損なっている部分がある。
・ストーリー凄く悪いという事はない。ベース設定はとても面白いと思うのだがキャラや世界観の掘り下げ不足、説明不足という感じ。拾ったテキストでシナリオを補完するような形式をとっているのだが、メインシナリオの中でキャラみんなが好きになるエピソードをしっかり描いたり、ストーリーの補完がされていればもっと良かったなという感じ。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2022/04/19(火) 10:57:50|
- ├PlayStation 5
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