【評価 /10】
8点
【○】
「無双化」という言葉より風花雪月の完全新作が相応しい
過去にガンダム、ワンピースなど数々のゲームが無双化を果たして来たが、どれも基本的に原作のシナリオに準拠したものや再現したようなものが多かった。だが近年、ペルソナ5Sやゼルダ無双厄災の黙示録など完全新作ストーリーや新システムによる「無双化」という言葉を超えたハイクオリティな作品を連続で出しており本作もそれに該当する内容だった。
本作のストーリーは本編の「もしも」を描いている完全新作。冒頭からジェラルドが死に、主人公のベレトが学校の教師として入るはずが、ジェラルドは教会に関わらず、新しい主人公が生徒として学校に入る所から分岐した新しい未来になっている。それによって本編とは様々な部分で差異が起こりファンにはたまらない展開を見ることが出来る。
無双のバトルをしているよりフルボイスのシナリオを見ている時間の方が長いのでは?と思うほど凄まじい量のストーリー、交流イベントが設定されていて本編同様に3つの学級それぞれにシナリオが展開するのだが、通すだけで1クラスだけでも40時間級のボリュームがあるという驚異的な作り込み。さらに分岐も存在するので全てを見ようと思うとかなりの時間が必要となる。
無双ゲームとしては前作のFE無双同様に、戦略的概念が追加されていて、本家FEのような兵種による相性をしっかり意識してユニットを得意な敵にぶつけてコントロールする半シミュレーション要素が、雑に押し切って遊べる無双よりも中身が合ってとても良い。
風花雪月本編の再現という部分もかなり意識されていて、拠点内での食事や問答によって結果が異なる交流と好感度の上昇、それによって戦闘での支援効果など。本編では交流が出来なかった意外なキャラクターや、この絡みが見れるとは…というようなファンにはたまらない要素が多い。
新規に拠点を拡張していく遊びや、様々なクラスを育ててスキルを組み合わせたり、装備を鑑定するハクスラ的要素と強く鍛えていくような無双ならではの遊びなど充実した内容。
難易度についても死ぬと二度と復活しないクラシックやクリア後のルナティック解放などやり応えも充実している。
拠点マップでまだ話していないキャラクターに色が着いていて会話が終わるとグレーになる事で未会話のキャラクターがわかるという仕組みがあって他のRPGにもぜひ実装して欲しいものだった。
【×】
水増し気味な戦闘ミッション
戦闘については殲滅、護衛、ターゲット撃破以外ほとんどなくマップ毎の遊びの変化という点でそれほど幅がなく、淡々としたミッションが大量にあるイメージ。ストーリー目的で気軽にやりたいなら別だが、難易度を出来るだけ上げてシビアにしたほうが面白さという点では推奨かもしれない。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2022/07/22(金) 21:23:01|
- ├Nintendo Switch
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