【評価 /10】
9点
【○】
■世界観、シナリオ、キャラクター
・学校
本作では学校をテーマにしていて年齢を問わず子供から老人まで自由に通う事が出来ポケモンの事が勉強できる大学のような場所に主人公が転入してきた所から物語が始まる。
この学校という設定がとても良くできていて、本当の学校のように科目が複数あり授業を受けて、中間、期末とテストを受ける。授業はいつでも自由に受ける事が出来るので多くのプレイヤーが授業を無視して遊びまわり、思い出したようなクリア後に通い始めたような人もいるかもしれないのだが、全授業を受けた身としては、ポケモンの実用的な知識や応用、ペルソナのような先生達との交流イベントと貴重な報酬など充実した内容になっていてポケモンを久しぶりに遊ぶ人や世界観やストーリーを楽しみたい人は早い段階で授業を受ける事を強くおススメする。
・シナリオとキャラクター(ネタバレあり)
ポケモンシリーズはピカブイからやり始めて、ソードシールド、ダイパリメイク、アルセウスと遊んでいるのだが特にアルセウスが好きで本作でもキャラクターやドラマ性が向上していてとても良かった。今作も大好きなキャラがたくさんいたのだが、すごいなと思うポイントがあって、今やディズニーを超えるキャラクター市場を持つポケモンだが、ただポケモン勝負をして勝った負けた良かったねではなく、いじめをテーマにしたシナリオではいじめっこと和解しました良かったねっでは現在いじめを実際されている子供は納得できないと思うが、生きていれば希望を持つ事が出来るようなシナリオを提示していたと思うし、自分的に一番推しているペパーの家族の問題も最終的な展開は裏切りがありつつ感動的にまとめていてとても良かった。ポケモンとはいえ明るいばかりではなく暗い部分がしっかりあって、でも真っすぐな人間達が集まり協力して乗り越え未来に進んでいくようなシナリオがとても良かった。世界一多くの層に遊ばれるゲームにどういうことが必要なのかという学びがたくさんある。
■オンラインでのマルチプレイ
対戦や交換とは別に本作では4人同時に同じ世界に降り立ってそれぞれがストーリーを自由に進めつつ、レイドを見つけたらモンハンのように協力プレイをするような事も可能になった。家族や友達と集まって冒険を楽しめるようになったのは大きな躍進。
レイドバトルはオープンワールド上にたくさん発生しているもので4人で協力してボスを倒しゲットしたり報酬をもらったりするシステムで最終的にはクリア後のやりこみ要素にもなる。最終的に対戦しかなかった所からやりこみ要素が追加されたのも大きい。
難易度は現在★1~6まで(12月の配信で★7追加)あるのだが、★4くらいまでは好きなポケモンで適当に遊んでいても撃破可能で、そのへんにいないポケモンを簡単にゲットできたりするのでとても楽しい。★5以上は好きなポケモンをレベル上げて適当に使うでは通用しなくなってくるのでガチ度は高く好きなキャラでレベルだけ挙げて適当に遊びたいみたいな緩いストーリー勢にはしんどいと思うが、協力という点でも育成を頑張ってガチで遊ぶくらいのやりごたえになっているので個人的には嬉しい。
■バトル関連
・テラクリスタル
本作専用の仕組みで各ポケモンの耐性を変化できるようなもの。例えば火のポケモンを水テラスタルしたら攻撃を受ける弱点が水になりバトルの優劣関係が複雑になるような仕組み。これによってゲームがややこしいという不快感はそれほどなく逆にこれによってものすごく面白くなっているという感じもしない。可もなく不可もないような感じの印象。
・レッツゴーシステム
オート戦闘システムでフィールドでポケモンを召喚していけ!と支持するとシンボルを倒して経験値が貰えるもの。便利なのだが少し移動すると消えてしまうのがめんどくさいのでやられるまで出っ放しにして欲しい。
【×】
■オープンワールド
×いうよりは△という感じ。
PokemonLEGENDSアルセウスで全ポケモンを捕まえるほどハマって高評価だった自分としてはオープンワールドとポケモンの相性の良さについては既に太鼓判を押していたわけだが、アルセウスはバトルすらせずにポケモンをゲットできるアクションよりというか少し亜流なタイプだったのでナンバリング的な「いつものポケモン」と組み合わせたときにどうなるのか?というのがとても楽しみだった。
※Pokemon LEGENDS アルセウスのレビュー
http://bokuron.blog103.fc2.com/blog-entry-2438.html
本作の相棒であるコライドンというポケモンにまたがり、広い草原、海、高い山、空と広いオープンワールドを自由に探索、冒険して楽しむ事が出来るのはとても楽しく、様々な場所にところ狭しとポケモンが生息していてこんな場所にこのポケモンがいた!という探索と発見の喜びはアルセウスと変わらない楽しさがある。個人的にはぼくのなつやすみの虫取りをしているような感覚にもなりとても好き。
本作は大きな目標が3つあり、
・いつものポケモンよろしく各地のジムを踏破しチャンピオンを目指していく
・各地にいる巨大なヌシポケモンを倒してスパイスを手に入れる
・各地に点在するスター団というアウトロー集団のアジトを襲撃してリーダーを倒し解散させる
これらをどこからでもプレイヤーの自由に攻略することが可能で、レベル1でいきなり最強クラスのジムに突撃する事もこれらを無視してひたすらポケモン探しに興じて満足してから進めるのもプレイヤーの自由となっている。
おおむね良い部分が多いのだが不満点ももちろんある。
・上記の通りオープンワールドポケモンは既に体験済み
そこからの大幅な進化やアップデートはされてない印象
・グラフィックとフレームレートの遅延
PS5のゲームと行き来している身としてはやはり残念に感じる。
動作の遅延や同じswitchで最近遊んだゼノブレイド3と比較するとどうしても寂しい。
・まだオープンワールドポケモンは完成ではない。
ポケモン達がその環境で生きているという演出がまだまだ足りず「ポケモンが配置されている」という感覚は否めない。
ポケモンスナップのような世界を歩けるようになった時がオープンワールドポケモンのゴールとなる気がする。
・レベルデザイン
どのルートでも自由に攻略は出来るが、いきなり強いジムで瞬殺されたり、逆に強くなりすぎてぬるくなってしまったりと体験が不安定になってしまうので実質一本道をばらまいた感じでサガシリーズのようなプレイヤーが好きに動いても強さのバランスが保たれるようにはなっていない。オープンワールドの中で起きる突発的なドラマやイベントみたいなものをもっといっぱい仕込んで欲しかった。
様々な不満点や今後の課題もあるのだが、個人的には楽しい部分の方が多くポテンシャルはすごくあるのでこの方向性でどんどん改良を重ねて欲しい。
■グラフィック、スペック
上記でも触れたが、特にオープンワールド内やたくさんの物を表示する場所でのグラフィックとフレームレートの低下などは確実に残念な部分。フレームレートはヒドイ時はガッタガタだし、いくつかのイベントシーンでPS3の中でも出来が悪いレベルの部分もあったりして悲しくなってしまう。UIの重さなどは特に気になる。ただ主要キャラクターのグラフィックや、テラスタル演出、屋内などは結構よくできているので全てがダメという事ではない。switchの次へ早く行って欲しい。
■バグ
自分は強制終了が2回起きたくらいだったが、進行不能バグなども多くかなり話題になっていた。
【点数のざっくりした基準】
10:神ゲー(完成度+独創性)
9:良作の一線を超える(オススメ)
8:良作(安定)
7:少々問題はあるが合格点
6:平凡だが十分遊べる
4~5:低クオリティ、バグ大、コンテンツ少
0~3:残念
テーマ:ゲーム - ジャンル:ゲーム
- 2022/12/01(木) 21:11:01|
- ├Nintendo Switch
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